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闘鷲降臨~21-22シーズン選手別レビューVol.8 石川海斗 #FE名古屋

やはり、一緒にやってみなければ分からないものです。

#11 石川海斗 ~感心したのは何より「姿勢」

 「石川海斗被害者の会」なる言葉がある。まあ盟友カブレラ氏が作った言葉だが。(追記)提唱者は別の方らしい。失礼いたしました。勝負強くふてぶてしく、大事なところで自らシュートを決め、アシストを決め、多くのチームの戦意を叩き折ってきた彼と、まさか一緒に闘うことになろうとは、というのが2021-2022シーズン前のオフの感想だった。逆に言うとそういう対戦相手目線からの「派手で、外連味が強く、勝負強い」という印象が大きかったわけなのだが、改めて一緒に闘ってみると、彼の真の強さはそこにはなかったな、というのが正直な感想である。

 もちろん、派手で外連味の強いプレー、魅力的なプレーはたくさんあった。その一方で着実に得点を積み重ねるためのコントロール、という意味でのPGとしての熟達ぶりは流石と言えるものだった。B2プレーオフ準決勝、FE名古屋と熊本には大きな差はなかったと思うが、一番大きかったのは熊本の古野の怪我による、ゲームをコントロールできるピュアPGの不在だったように見えた。逆に言うと、それを「大きかった」と言わしめるプレーをしたのが石川と笹山だったのだろう。

 そして何より、守備である。トップの画像を守備にしたのも、今季の彼の守備の姿勢に感銘を受けたからだ。低い姿勢で泥臭く、ファウルにならないように、地道にハンドラーに圧力をかけ続ける姿、そしてスイッチを多用する今季の守り方において、時にビッグマン相手にも果敢に身体を張る姿。そのどれを取ってみても、僕が事前にイメージしていた彼の姿とは大きく異なるもので、これだけしっかりと守る背中を見せてくれるとは全く思っていなかった。やはり、人間一緒にやってみなければ分からない。

 もちろん、強気に仲間の背中を押すリーダーシップは外から見たイメージ通り。負け試合ではあるが11/27ホーム佐賀戦の、残り10秒での同点3Pなどに代表されるここぞというところでの得点も流石の一言。「石川海斗加害者の会」に入会した喜びをしみじみと噛みしめるシーズンだった。

 某ネット番組でのインタビュー等を見る限り、おそらく再契約は既定路線というか複数年契約?なのだと思う。来季はB1に帰ってきた石川海斗がどうチームを導いてくれるのか、楽しみにしたい。

Photo by なぎさ


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