闘鷲降臨~21-22シーズンも1/4が経過したので選手ごとに振り返ってみる(下) #FE名古屋
序盤戦おさらい。続き。
画像のデータはBasketball.navi11/22時点より引用。用語もこちらの表示に合わせて使用しているので、用語集も併せて御参照あれ。
#12野崎零也
(※崎は本来は﨑の字)
14試合出場 平均評価:5.86
ルーキーシーズンを過ごしたFE名古屋に戻ってきた野﨑。1試合のみ欠場があったものの、8試合でスタート、平均出場時間も約20分と、主力として確かな地位を築いている。
こないだのツイートで川辺HCが
というツイートをしていた。コミュニケーションは言わずもがな、インテンシティはプレーなどの「強度」とか「圧力」、そしてエクスキューションは以前川辺HCにインタビューした限りだと「チームとしてその選手に求められれている役割の遂行」ということだと思う。
その意味で言うと、今季一番このインテンシティとエクスキューションができているのが野﨑だ。守備ではオフボールオンボール問わず素晴らしい運動量で相手守備を追いかけ、リバウンドやルーズボールにも積極的。攻撃面ではどうしても綺麗な攻撃をしたくなるチームを鼓舞するかの如く、積極的なリムアタックで道を切り拓く。ベンチがやってほしいことを、一番しっかりやってくれる選手、という風に首脳陣も捉えているのではないだろうか。
学生時代の彼を考えるともっと積極的にシュートを打ってほしい、というところもあるけど、まずはとにかくコンディションを維持して、チームを支えてほしい。どちらのコンディション作りも、本人もだが奥様の手腕に期待したい。
#18相馬卓弥
5試合出場 平均評価:5.8
佐賀から移籍した前シーズンの3P王。3試合目の後に股関節周りの怪我が発覚し、1か月あまり欠場することになった。
開幕戦の大活躍にもある通り、入りだしたら止まらないシューターという側面がある反面、ボールを持てばシュートだけでなく周りを活かすようなパスも出せる、実にバランスのいい選手。それでいて、「自分がシュートを打って決める」という強い意志のあるエース気質の選手であることは間違いなく、完調となり暴れまわってくれる日が待ち遠しい。
奈良戦で相手のファウルを目の周りに受けて青タンを作りながらコートに戻ってきたタフさも頼もしい限り。お休みを取り返す活躍を楽しみにしたい。
#21笹山貴哉
15試合出場 平均評価:6.07
B1を知るガードとして今季加入した笹山。その前評判に違わぬガードとしての攻撃指揮、そして困ったら自ら決め切るという得点能力で、今季まだなかなか確率が上がっていかないFE名古屋の攻撃を支えている。
本日のYoutubeの番組内で「B1とB2のフィジカルの違いへのアジャストに苦労している」旨のコメントがあったけれど、少なくとも攻撃面ではそれが良いほうに機能している。なんといっても今季の2P%は66%もの高確率である。むしろ3Pに追い込まれたほうが期待値が低くなるくらいの状況で、パスも捌き、困ったら自分で点を取る、というスコアリングガードぶりが見事に表れている。
一方、守備面ではかなり苦労しているのも間違いない。コメントのようにB1とB2では選手のフィジカルに差があり、B1の選手なら踏ん張れる当たりで踏ん張ることができない。それがファウルに見えてしまうというのがある意味気の毒ではあるのだけど、ここはアジャストしてもらうしかない。もともと読む能力を主に守るタイプで、相手が頭を抱えたくなるようなスティールを量産しているのは素晴らしいが、ファウルをせずに粘り強く守る形が出てくると、チームの成績も本人のプレイングタイムも安定してくると思われる。
#22ジェレミー・ジョーンズ
15試合出場 平均評価:6.03
八村のゴンザガ大時代のチームメイトが、ドイツなどでのプロ経験を経てFE名古屋に加入。201cmのFWということで、往年のOBロドニー・カーニーのような華麗な攻撃に期待がかかっていた。
が、むしろこの15試合を見ていると、攻撃以上に守備面での素晴らしさが目立つ。201㎝と決して長身ではないし、95kgと特別に筋骨隆々というわけでもない。が、まず序盤戦はインサイドで相手ポストを守るときの上手さがとにかく印象的だった。身体を当てて簡単に中に入らせないようにしつつ、時には引いて相手の体勢を崩しつつ、とにかく長い腕を活かして相手のボールを触り、攻撃のリズムを作らせない守備は素晴らしい。そして、ルークの項でも触れたが、彼もスイッチ後にガードにマッチアップしても平気で守ることができる。さらには味方が抜かれた時のヘルプの速さも秀逸で、素晴らしい速さで相手のリムアタックに反応すると、ブロックすることもしばしば。リバウンド意識も強く、今季のチームの守備に大いに貢献している。
攻撃面ではまだ日によっての当たりはずれが激しく、序盤はドライブしてのフィニッシュも正確さを欠くことがままあったが、少しずつ改善していっている。この後の成長次第では、ものすごい掘り出し物かもしれない。
#41ブライアン・クウェリ
15試合出場 平均評価:5.87
ビッグマンは今季ある意味で彼一人。リバウンドの強さとリム周りでの上手さは折り紙付きだが、彼の負担をいかに減らすのかは今季の課題だと思われていた。
が、その前に課題として現れたのが「そもそもチームとしてクウェリをどう活かすのか」であった。そもそも彼は一人でなんでもできるタイプの選手ではなく、ボールを渡しておけば何とかなるという選手でもない。
合流が一番遅かったこともあり、なかなかチームとしての活かし方がはっきりしていなかった感の否めない序盤戦だったが、そんな中でも30得点試合が出るなど、選手としてもチームとしても試合を消化するごとにアジャストしてきており、チームとしての仕上がりが非常に楽しみだ。
一方守備においては、チームとしてほぼ唯一のビッグマンとして、相手ビッグマンをとにかく独力で抑えるという難しいミッションを与えられているが、ここは流石の上手さでしっかりこなしている。一方で機動力を活かされると脆さがあるのだが、ここはルークを据えたスモールラインナップにめどが立ちつつある状況だと、むしろ使い分けでカバーしていくことになるのかもしれない。
ともかく、越谷のバッツ、福島のウォッシュバーンに伍して闘えるのはチームでは彼だけである。ともかく怪我なく、シーズンを走り抜けてほしい。
#45鹿野洵生
12試合出場 平均評価:5.75
川辺HCの指導を良く知る存在として、FE名古屋在籍も3年目。細身ながらエネルギッシュなプレーは相変わらずである。ただ、今季はシューティングにずいぶん苦労している。3P%が11%、2P%が20%と、なかなか本領を発揮できていない。FTはしっかり入っているところを見ると、今季のメンバーでの活き方活かされ方がまだしっくり来ていない、という部分もありそうだし、今節お休みだったのを見ると、体調的にも問題を抱えているのかもしれない。
現状は林が良い形でプレーできているが、若さの勢いのプレーはいずれどこかで壁にぶち当たるもの。その時にチームの助けになれるのは鹿野しかいない。今は若手に任せつつ、牙を研ぎ続けてほしい。