2023-2024 #FE名古屋 シーズンレビュー Vol.1 選手編①
仕事→体調不良のコンボで気絶していたらシーズンが終わってずいぶん経ってしまった。今年も備忘として。
#3 エヴァンスルーク
怪我での出遅れ自体はまあ仕方ない部分もあるし、その間の試合で若手がたっぷり出場時間をもらっていたので禍福は糾える縄の如しとはよく言ったもの
一方で一番大事な時期を休んだことで、彼自身のフィジカル、そして技術のフィットがものすごく遅れたことがシーズン中盤の成績にはかなり影響した
特にFT
とはいえ、終盤にかけてFT以外の部分はしっかり戻してたし、彼が戻ったことでスクリーナーを常にコートに置いておくことができたのがチームの快進撃に貢献していたのは間違いない
頼むからFT入れてくれ。2×は実質ターンオーバーだ
FEのバスケットの根幹をなす存在…だったのだが、残念ながら退団が発表された。次にどこに行くかは分からないが、行った先でも全力プレーが見られることであろう
もし対戦するならば、冷徹にハックして差し上げよう
#6 根來新乃助
各チームを渡り歩いた大ベテラン、愛知では3チーム目
ベテラン枠としての採用だったと思うが、プロとして、ベテランとしての振る舞いは100点満点中100万点の出来だった
苦境に陥るとすぐ静かになってHCとAGMの声しか聞こえなくなるFEのベンチにおいて、いかなる時も声を出して鼓舞する彼の姿は印象的
時折与えられる出番では大抵4番あたりのビッグマンポジションだったけど、練習などでもしっかり役割を果たしてるんだということを証明するような働きぶり
もう少し長い時間見たかった、というのは正直なところ
自由交渉リストを経由してB3香川行き。後述の満尾とともにうどんの国へ。勝負弱さを見せてしまった彼のチームの貴重な戦力、精神的支柱になるはず
#8 佐土原遼
プレイングタイムと新たな役割を求めて新天地FE名古屋へ
シーズン序盤にエヴァンスルークが離脱していたことはチームとしてはピンチだったが、これをチャンスに変えたのが佐土原
強靭なフィジカルを活かしてスタート&ローテーションに定着
コート上でも広島時代のような3&Dではなく、ボールをプッシュし、ハンドラーとしてリムにアタックし、時にはカッティングからの合わせを見せ、なおかつシュートにも積極的にチャレンジ
最終的には出場時間が平均11分→24分、得点が2.7→8.7、他の数字も軒並み3倍近くに伸びた。NBAのMIP賞のようなものがあれば間違いなくノミネートされていただろう
去就はまだ明らかになっていないし、そう長いこといてくれる選手でもなさそう、というかより上のレベル、海外や日本代表に送り出さなければいけない選手。もうしばらく成長をそばで見ていたい
#10 杉本天昇
B1新潟が降格したのを機に引き抜いたエースシューター
出場時間と得点は半減、シューターらしく守備が苦手、というハッキリした弱点があり、その弱点と向き合うシーズンだったと思われる
得点感覚は天性のもので単なるシューターのそれではなく、ドリブルをつかない形でのフィニッシュの確かさはリング周りでも発揮されていた
来季の契約は未だ不明、だが、彼自身は守備力の向上が、チーム側には彼をジョーカーとして最大限活かす取り組みが求められる
とりあえずコート上に置いても穴にならない程度の個の守備力は必須、というか、今後一番上のレベルでやろうと思ったら、最低限それを身につけないと「弱いチームの点取り屋」としてのポジションしか与えられない
前十字靭帯の怪我から復帰して丸2年、もう怪我も癒えてきているはず。オフシーズンの追い込みが彼の、ひいてはチームの浮沈を左右する
#11 アーロン・ヘンリー
ミシガン州立大卒業後、短期間のNBA経験を経てフランスのチームへ。怪我で実力を完全発揮とはいかなかったところ、FE名古屋が獲得
以前松山(現・越谷)を野生の馬と表現したことがあったけれど、彼も松山と同じかそれ以上の粗削りな素材という選手であった
ボールを持てば離さない、攻撃でも守備でも迷子になる、とやりたい放題
だが、流石にアメリカの大学で揉まれただけの素材。だんだん自分のやるべきことがはっきりし、チーム側も彼の能力を発揮させるようなお膳立てが分かってくると、その素質は大きく花開いていく
後半は完全にエースの立場だったが、一方で精神的な不安定さも伴うもので、若さゆえのミスも多かった
メンター役を担っていたJJもチームを去る。彼が精神的に成長し、どれだけ長い時間チームの勝利にフォーカスできるかが、来季のチームの成績を大きく左右するだろう
#13 中村浩陸
昨季、期待の若手枠兼地元枠で加入したハンドラー
持ち前の気合の入った守備で一定の出場時間は確保したものの、今季は昨季に輪をかけてシューティングが不調でなかなか信頼を得ることが出来なかった
特に外のシュートが壊滅的で、3Pがすべてのスポットで30%を超えないというのは、本人のシュート力もさることながら、出場しているときの攻撃が上手くいっていなかったという証明のようになってしまった
PG的に周りを動かすのが得意ではないのだろうけど、このサイズでリーグを渡り歩こうと思ったらゲームメイクを身につけないと話にならない
とりあえず怪我する前の何試合かは少なくともクロックを意識するようにはなっていたので、半歩前進
弟がチャンピオンシップで大活躍し、期するものもあるだろう。「兄より優れた弟はいない」ことを証明すべきシーズンになる
#15 川嶋勇人
秋田を「一身上の都合」で契約解除して今季加入
元スティール王の名に恥じない対人守備、ヘルプの守備、そして派手さはないが堅実なボールキャリーとゲームメイクでチームを常に支えていた
一方でそれだけのタスクを抱えればどこかにしわ寄せがくることには間違いなく、やはり終盤に行くほどキレは低下
また、3P%もBリーグ開始以後でワーストの23.3%で本人も自信喪失していたのか、打つべきところでも打てずにチームオフェンスの流れに影響するところが大きかった
オフコートではムードメーカーぶりを発揮、1番2番ポジションの守備力と万能性を含め、退団は大変痛い
とはいえ、「一身上の都合」で加入してくれた選手が「故郷に戻る」ということを考えると致し方なし
来季はせめてお礼参りを食らわないように努めたいところ
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