闘鷲降臨~21-22シーズン選手別レビューVol.13 ジェレミー・ジョーンズ #FE名古屋
その長さと機敏さに何度も救われました。
#22 ジェレミー・ジョーンズ ~Bulldogsの係累、日本へ
矢継ぎ早に実績のある選手との契約を発表した昨オフのFE名古屋。その中で異彩を放つ発表が、このジェレミー・ジョーンズの契約だった。すぐさま解析班(笑)が現在ドイツにいる、その時のプレーぶりの映像やゴンザガ大で八村塁とチームメイトだったことなどを発掘してきて、実際のプレーを楽しみにしていたのが懐かしい。その時点ではハイライトにも3Pシュートの場面とオープンコートでのプレーやドライブからのフィニッシュが多く、3P中心のウイングプレイヤーなのでは、と予測をしていた。
果たして来日したJJ。実際のプレーぶりを見てみると、想定したよりもインサイドのポストディフェンスがはるかに上手く、開幕戦の越谷戦では昨季プレーオフで散々やられたブラッキンズの1on1を単騎でせき止めてみせたのには驚いた。パワーがあるというわけではないが受け止めることといなすことのバランス感覚が上手く、また相手の間合いに長い腕を滑り込ませてボールへ圧力をかけることができるため、思いのほか相手のビッグマンが困ることが多く、サイズにはやや劣るFE名古屋にあって貴重な存在となっていった。序盤こそより小さい日本人選手に苦労しているシーンも見受けられたが徐々に改善。彼とルークにより、日本人ハンドラーにJJをぶつけつつオールスイッチで守る今季の守り方が完成した感がある。
守備の貢献の一方、攻撃については序盤はやや不安定。良い時と良くない時の波が大きかったこと、リムアタックの時の決定力がイマイチだったことで序盤10試合のうち半分が一桁得点と、得点力にやや不安が残る滑り出し。ただ、ここはトレーニングによって徐々に改善していく。特にリムアタック時のフィニッシュについては、おそらくオールダムACの指導もあったのだろう、タフショットをリングにねじ込むシーンが終盤に行くにつれ増えていった。このエントリで15試合時点での短評と数字を書いたが、
この時点で44%だった2P%は最終的には58.8%まで改善。3P%も32.8%から及第点の34.8%まで上昇した。まだ自分ひとりで切り拓くほどのスキルには達していないものの、ランダルを手本にそういうプレーが出来てくると選手としての価値はさらに上がっていくだろう。
終盤戦はややショーケース的というか、単騎突破しようとするシーンも散見されたが、今季はそれも糧にしつつ、チームの中に溶け込みながら更なるスキルアップにチャレンジしてもらえればと思う。再契約が決まって一安心。B1で出来る選手である証明を、進歩して見せつけてほしい。
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