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オンラインショップの開店に至るまで

実は当初、実店舗を構えるつもりでした。

喫茶店を併設する訳ですから、それに必要な資金、許可、物件など、あらゆることを調べ、経営コンサルタントへの相談もしました。私の住む青森市には一部地域で利用出来る開業資金援助の制度もあり、その相談に市役所を訪れた事もあります。

今思えば、無謀で浅慮でした。何しろ経験もない人間が独学で調べただけで、上手くいくはずはありません。

当時の私は、焦りがあったのだと思います。一歩間違えば、その焦りで数百万円の借金を背負うところでした。


そこで、ローリターンではありますが、ノーリスクなオンラインショップから始めて、まずは顧客を確保するところから始めようと考え直しました。

色々調べた結果、現在も使用している「STORES」という、誰でも手軽にオンラインショップが持てるというサイトにたどり着きました。

STORESでは、基本的なテンプレートがあるので、そこに画像や文章を打ち込むだけで、HTMLなどの知識がなくともオンラインショップが作れます。また様々な支払い方法が選べることや、どのように販売促進するのが良いかなどの、サポートも充実していました。


オープンに向けて、まずは作品の写真を撮りました。

我が家は東側に窓がない為、どうしても自然光での撮影が難しいので、折畳式のLED付きミニスタジオを購入しました。

また画像の加工も色んなアプリを試して、なるべく現物に近い、且つ見映えの良い写真を用意しました。


難しかったのは価格設定です。

それまでもイベントに所謂サークル参加などをしたことはあったのですが、いつも「売れる価格」を提示していたのです。ですが、事業となると利益を考えなければいけません。

大切な友人達の作品を預かっている以上、適切な価格設定が必要です。色々なサイトを参考に、他の作家さんとの比較、作業時間なども考慮し、悩みながら価格を決めました。


そして準備が整い、あとはSNSで宣伝です。

使い慣れたTwitterの他、Instagramもなんとか覚え、オープンの何日も前から、宣伝を始めました。


作品の出来は、他の作家さんにも負けていない自信がありました。

出来得る限りの宣伝もしました。

そして迎えたオープン初日。

結果はオーダー0件。

毎日毎日、ストアの管理画面見ましたが、オーダーの数が変わる事はありませんでした。


これが現実です。

ただオープンしただけの、ハリボテのようなお店が出来ただけでした。


それでもこれで諦めるわけにはいきません。

次なる一歩は、また次回の更新で。



ちひろ

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