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こ、この墓碑銘、「不死身」ってかいてあるぞ!?~銀河英雄伝説 Die Neue These (37)感想

*びっくりするほど銀英伝初心者です(⌒▽⌒)

ぐおあああああああああああああああああああああああああああ
これが皆殺しの田中の殺し方!!!
なぜ忘れていたこのグワッと感を……キルヒアイスほど推してはいなかったが……ケンプが……死んだぁぁぁぁっぁぁぁぁぁあぁぁぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

この話でいちばん人殺してるの誰かってもうラインハルトでもヤンさんでもなく田中 アルスラーン戦記がそういってた 銀英伝もそうなるんでしょ!!!!!


不死身を墓碑銘にしてもらう

 今回の迷言はここに尽きるだろう。クソ真面目な顔をしてかましてくるミュラー、天然なのか計算なのかわからない(※ただ帝国人の9割は天然だと思う)
 「不死身」と書かれたミュラーの墓の前で「お父さんは不死身だったのよ。そうよね、不死身のあなた」「ええ、提督は不死身でらっしゃいました」「本当にミュラーは不死身で……」とかいう葬式を妄想してしまい深刻な場面なのに腹筋よじれた

 割と上品な宇宙戦艦ヤマト2199でさえデスラーの入浴シーンがあったのに、ラインハルトの素肌は絶対守るしヤンさんも脱がない、主人公のすっぽんぽんは何が何でも阻止するとても上品なアニメでいいな〜と思っているのだが(大変他人にすすめやすいですね)、

今回脱いだ。ミュラーが。
 初めてのモブ以外の犠牲者、シーズン1からのレギュラーメンバーじゃなくて中途参加のミュラーさんだった(これは絶対主人公の素肌を守る姿勢だ)

 あまりに怪我の跡が痛々しかった反面、「腹筋がすごい!!!」とhshsしたが、ちょっと考え事をしてしまった。
 ミュラーは「何かに掴まれ!」といいながら自分が何にも掴まらず、あのとき艦橋でふっとばされてしまったが、他の軍人はふっとばされてなかった。ラインハルトやローエングラム元帥府の面々って、他人と出世ルートが違うのでは……? つまり、体力や経験を無視して「統率能力」や「戦術を立てる力」にばかり特化した、若くしてスピード出世できる出世ルートがあるのでは!??! 普通はラインハルト・フォン・ローエングラム元帥(43歳)くらいが妥当だと思うけど実際はラインハルト・フォン・ローエングラム元帥(23歳)なんだからきっと「二十年早めに出世するルート」がある気がする。
 そうなるとみんな出世しすぎてみんなが50代になる頃はローエングラム元帥府は元帥であふれると思うんだけどそこはうまいことラインハルトとオーベルシュタインが相談して減らしてくのかな? それとも「みんな元帥だ!!!(みんな武衛だ!!のノリで)」で通すのかな?

 ミュラーを診ていた医師がどう考えても昔のアニメに出てきそうなテンプレドクターをProductionIGフェイスに直したものだったのでそれも噴いた。

ガイエスブルグの業が深い

 いや〜〜 推しが死んだ場所がまさかこんな形で爆発四散するなんて……どこまで私の心をえぐるつもりだろうなぁ……ヘヘッ
 キルヒアイスを「キルヒアイス様ぁぁぁ!」ではなく「いつかこいつ謀反起こすぞ」「ラインハルトとの関係性謎」という目で見ていたので、すごく衝撃的ではないんだけれど……。

 そのヘヘッ感をふっとばすほどのケンプの死に様だった。見てくれ。もうすべてが苦しい。
 ケンプがあんな死に様をした後、援軍が来る(ケンプの意識していたミッターマイヤーとロイエンタールが率いてる)ところは、ラインハルトってマジでケンプのこと嫌いなんじゃないかと思った……何だこの精神攻撃……ヤンさんがよく言ってるけどまさに前方の敵より後方の味方のほうがヤバくね?
 せめてビッテンフェルトとかさあ(なんか元気になりそう)!自律神経にいいルッツさんとワーレンさんとかさあ! あそこらへんにしましょうよ!!!
 双璧しか選択肢がないというのはさておき……
 ケンプが亡くなった後のことで、たぶん双璧に何のこだわりもなさそうなミュラーが援軍を受け取る立場で本当に良かった。援軍を受け取る立場がケンプだったらもう地獄絵図だったかもしれない

 とはいえケンプもラインハルトの大事な部下の一人。ローエングラム元帥府の提督のうちふたりを「殺した」ガイエスブルグ要塞が、ラインハルトの手に余り、ヤンさんの手によって「抹消」されるの、なんだか趣深い。ラインハルトはまだ23歳でしかなく、ガイエスブルグ(大事な友人の死んだ場所)を抹消する精神力も、そのまま戒めとして保持しておく精神力もなかった。遠くへ遠ざけてしまった。そして結果的に、親友の死んだ場所を永遠に失ってしまった。いつか親友の死んだ場所を戦争に使ってしまったことを後悔するときが来るのか、それとも、これを期に前へ進むことになるのか、そうではないのか、彼の今後を見届けたい。

対話の必要性を感じた

「おっ、おまぇ」
 ってなるヤンさんが久しぶりにラスボスじゃなかったので安心した。ユリアンはヤンさんの武装を解くことができる唯一の存在だね(^○^)

 あ〜〜〜すごい難しいなと思った。
「私はあの子に軍人にはなってほしくないんですよ」というヤンさん。民主政治下で自分がされてきたことを考えてのことだと思うんだけど、それを「民主主義の精神に反する」と諭すメルカッツ提督。
 親が「自分の受けてきた苦労を子どもにさせたくない」と思う痛切な気持ちと、民主主義の精神(職業選択の自由)が衝突するとき、普通は親子で折り合いをつけるか「もう出てってやるよ!」と子どもが家を出ていくものだけど、ヤンさんとユリアンくんにはそれができないので、親心と民主主義の精神の対立が鮮明になっていてヒヤヒヤとしてしまう。コミュニケーションが苦手なヤンさんはユリアンにはっきりものをいえないし、ユリアンはユリアンで、「優等生の皮を被った子ども」なので、ふたりで対話をすることができない。
 だからこそ第三者のメルカッツ提督が間に入ってくれて、まあ乱暴な着地点とはいえ「ユリアンくんに進路を決めさせてあげましょう」と言ってくれてよかった。

 けどメルカッツ提督がいない我々はやっぱり、対話を続けていくしかないんだよなあ〜と思ったシーンだった……

まとめ

・未来の考古学者「この時代、墓碑銘「不死身」「我が友」とか謎な墓碑銘が多いんですよね」
・ケンプ……
・ヤンさんは戦争がうまい
・ぁぁぁぁっぁあ!
・ちょっと個人的にしんどかったAktシリーズがおわってよかった……なんかこう……みんなしんどくて胃に来た。癒やしが、意外と読書家のミッターマイヤーと、種まきに励むロイエンタールと「墓碑銘」しかないとかまじかよ

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