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シューマッハとヘボ詩人の大冒険!(※地獄)〜銀河英雄伝説 Die Neue These (40)感想

*びっくりするほど銀英伝初心者です。

 アンネローゼが引き取っていた男の子のコンラートくんが、20話でキルヒアイスが拾ったコンラートくんだと気がついた。……もう実質夫婦でいいだろキルヒアイスとアンネローゼは。実は結婚してんじゃねえの(大爆発)

 さて、ここで公式CP(たぶん)の今までの大爆発な様子をメモせねばならない。

ラインハルト♡ヒルダ……クレイジーでも公爵殿下と伯爵令嬢なのでお上品。ラインハルトへの栄養補給タイムのメニューが楽しみ。彼氏の心を掴むには胃袋を掴めを地で行ってるヒルダと、若干粋がっているように見えるラインハルトが可愛いCP。毎回仲が順調に深まっている。末永く爆発しろ。
ヤンさん♡フレデリカ……フレデリカの片思いが切ないCP。「恋人もいないし」と嘆くヤンさんだけれども、フレデリカからは「私がいないとこの人駄目になる……」と思われているようなので天然たらし。不敗の魔術師は恋愛戦でも戦上手な模様。ぜひともフレデリカの思いが通じて末永く爆発してくれ。

 さあ、セロトニンも補給したし、これから深刻な話をしていこう。


フェザーンの倫理観のなさが鬼

 今回も順調にフェザーンへのヘイトがたまる回だった! ラインハルトはシスコン+キルヒアイス愛で大幅にヘイト下げに来るけど、フェザーンは正直、父親に執着する凡人ルパートしかヘイトを下げるポイントがない。
 フェザーン上層部の倫理観のなさというのが気になっている。極悪街道まっしぐらのラインハルトでさえも、「自分の目的を果たすために幼児を誘拐しよう」とは思わないだろうし、あの腐りきった同盟上層部も、トリューニヒトおじさんはまだしもレベロさんとかホワン・ルイさんは「自分の目的を果たすために幼児を誘拐しよう」とは死んでも思わないはずだ。
 でも、フェザーンではそれが通用してしまう。それを止める人間は誰もおらず、帝国高等弁務官のボルテックさんも「よっし!」という感じで幼児誘拐に参加している。ここに鬼がいますよ!!!!
 どうしてここまで倫理観がないのかと思うと、やっぱりその場での快楽をゼニカネであがなうせいでの長期的視野の欠如としか思えない。ルビンスキーおじさんの為政者としての性格というより、ここまでくるともうフェザーンの国としての行き詰まりを感じる。倫理的行き詰まり。
 思うんだけど、前回ラインハルトが脅してたみたいに、帝国と同盟が手を組むことはあり得るかもしれない。でもなにより、フェザーンが倫理的行き詰まり感のある国故に帝国と同盟からかなり嫌われているという可能性をフェザーン自身が考えないのがヤバイよね。
 そもそもフェザーンの資本が帝国と同盟に進出しすぎていると、世界史の流れ的に帝国と同盟に当たる国は国内産業が侵されてブチ切れる可能性が高いのに、高圧的な態度で相手を萎縮させて外交する。それがどういう結果を及ぼすか。それをルビンスキーおじさんは見れてない。
 ルパートなんか、相手を威圧して脅すという手段しか知らない。同盟のフェザーン弁務官はよくもまあ、無礼なルパートの威圧行動を許すなと思ってるでござる。じつはあのコロコロした同盟弁務官、「やれやれこれだから若造は」って内心嘲笑しながらルパートの脅しに付き合ってやってるんじゃね
 ……こういうのもラインハルトやヤンさんががなんとかするわけ? 二人に甘えすぎだろ(??????)

善人なんだよなあ……

 幼児誘拐実行犯であるシューマッハとへぼ詩人、隣人にしておくなら一番な人なのがつらいなあと思う。
 へぼ詩人は物腰が丁寧で本当にいい人。シューマッハは心底真面目だ。
 このふたり、二人で組んでノイエサンスーシのなかをいっぱい冒険してほしい。目的が幼児誘拐でなければ。

 サンスーシ宮殿はプロイセンのフリードリヒ大王が作った宮殿だ。彼はプロイセンの首都・ベルリンにあるベルリン王宮を嫌ってポツダムにサンスーシ宮殿を建てた。「サンスーシ」とは「憂うことがない」という意味で、ベルリン王宮での面倒くさい社交を全部王妃エリーザベト(肖像画が美人です)に任せて、自分はサンスーシ宮殿にお気に入りの人しか呼ばなかったという。
 ノイエサンスーシ、サンスーシ宮殿みたいな建造物もあってちょっと笑ってしまった。
 フリードリヒ大王の場合はいろいろとつらいことがあって「サンスーシ宮殿」を建てたのだろうが、ノイエサンスーシを建てた人はどういう思いでノイエサンスーシを建てたんだろうか。やっぱりつらいことがあったのかな

 へぼ詩人はまったくもって気づいていないんだけれど、やはりリアルな子どもを見ている内にシューマッハは気づいてしまったんだな……これが皇帝救出ではなく幼児誘拐である、自分は誘拐犯であるという紛れもない事実に。

さすP

 フェザーンのヤバい構想に気づいたのはヒルダとラインハルトだけれど、実際にヤバい奴らに対応できるのはオーベルシュタインP。
 ここはオーベルシュタインP自身がヤバい倫理観を理解し対応し得る人間であるため、ある意味安心していいと感じた。

 まあ、そのために、幼児誘拐を事実上黙認し、無実の人間(モルトさん)を一人死に追いやり、一人(ケスラー)は立場を危うくされ、新しく女帝をたてるというこちらもぶっ飛んだ案を立てなきゃいけない。帝国の領土の安全のために。
 これ、フェザーンは帝国のヘイト買わないほうがおかしいでしょ。帝国からすると「てめぇらが変なことするせいでこっちは無実の人間死刑にしてンだ! 相応の対価払わねえとぶっ🔪すからな!!!!」って気分でしょ。遺恨となって残るやつじゃん、普通に外交交渉上で。
 ラインハルトとオーベルシュタインは自分たちの目的のためにこの事件を利用しているけれど、普通に外交交渉のカードとして使えるよねこれ。その隙を与えちゃったよねフェザーン。
 フェザーン、成功しているように見えてここまで失敗に失敗を重ねている……。
 フェザーン、余計なことに手を出さないほうがよかったんじゃねえの……?それともあれか フェザーンの背後にいる地球教の人が万年金欠でブラック上司なのか

 あと、ケスラーからするとこの流れはオーベルシュタインにヘイトがたまる展開だよね。

必要とあらば

 オーベルシュタイン先生が、ケスラーを失いたくないラインハルトの地雷の上でタップダンスを踊っている。

「人類の歴史が始まっていらい、敵だけでなく、味方の大量の死体の上にこそ、すべての英雄は玉座を築いてきたのです」

 あなたがしたこと、そしてこれからすべきことは当然のことです、何も悪くはありません、と。でもラインハルトはこんな言葉で相手を責める。

「では卿は、私のためには自分の血を流すこともいとわぬというのか」

 今回さもありなんと思ったのがオーベルシュタインがラインハルトのためにちゃんと死ぬといったことである。

「必要とあらば」

 ラインハルトがキルヒアイスを自分のせいでなくしたことを考えれば、このやりとりの意味が非常に重いことがわかる。

 いままでさんざんオカンとか先生とか言ってきたけど、この言葉にはハッとさせられた。ラインハルトとオーベルシュタインの関係は、キルヒアイスという存在が絡まってくるため、血の匂いがするし重い。

 まとめ

・皇帝、生まれてきただけなのにな。どうしてこんな目にあわないといけないんだ。
・フェザーンへのヘイトが天井なくなりそう
・キルヒアイスの幽霊がラインハルトを蹴り飛ばしそうな展開
・オーベルシュタインとラインハルトは血なまぐさい

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