ポンコツとコインロッカー
弟の結婚式の日のこと。
綺麗にお着物を着つけてもらい、ハンカチとスマホを取り出して、クロークに荷物を預けた。お姉さんの「貴重品は控室のコインロッカーに入れてくださいね」という言葉の通りに、財布はコインロッカーへ。
・・・なんてことはすっかり忘れた感動の式後。親戚一同実家の前まで車で帰ってきて、家の鍵を開けようと取り出した瞬間、バックから出てきたのは、コインロッカーの鍵だった。
「あ、、、財布忘れた」
母方の叔父さんを運転手に、父を道案内人として助手席に座らせ、3人で30分のドライブ。こんなにもワクワク感のない式場への道中は、もう二度と経験することはないだろう。こじんまりとした式場では次の挙式がはじまっており、華やかな式場であれだけ肩身の狭い思いをすることも、二度とないだろう。
無事財布を回収して、実家へ帰る道すがら、叔父さんに言われた一言。
「長女だし、しっかりしていると思っていたけど、意外と結構うっかり者だよね」
付き合いの長い家族ならいざ知らず、盆暮れ正月に会う程度の叔父さんにまでそう思われていたとは。知らなかった。。。結構、ってことは、この出来事以外にもうっかり事件を起こしていると認識されている、ってことか。
うっかり者だということを隠しきれているつもりでいること、バレていないと思っていること自体が、ポンコツの証だ。わかっちゃいるけど、それでもショック。
自分のポンコツさに気付くたびに、自分が一番ショックを受けながら、自分が思うほどしっかりしていない自分を、「しょうがないやつだなぁ」って慰めながら、これからも生きていくんだろうなぁ。
今日も、愛すべきポンコツを。
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