使える、使えないは国際的に定義されている!ユーザビリティの話
こちらの本、非常に良書です。今回参考にさせていただいています。
ユーザビリティ = 使いやすさではない!
上記の本によると、ユーザビリティは「使いやすさ」ではなく「使用可能性」と理解するべきだと書かれています。
どういうことかというと、少し乱暴ですが、ユーザビリティとは「使える」か「使えない」かの話だということです。
使える、使えないは国際的に定義されている!
「ある製品が、特定のコンテキスト(利用状況)において、特定のユーザーによって、 特定の目的を達成するために用いられる際の、効果、効率及び ユーザーの満足度の度合い」
ユーザビリティの定義 国際規格 ISO 9241
「この◯◯、全然使えねぇ!」と言いたいときには、是非この定義に沿って考えてみたいところですが、表現がやや難しいので少し噛み砕いて理解していきたいと思います。
では、何を持ってして使えないとするか。
その評価の項目が ①効果、②効率、③ユーザーの満足度 の3つです。
この3つを満たしていない場合、「使えねぇ!」と判断してもOKです!
①効果(effectiveness)
ユーザーが目標を達成できるかどうか。
【満たしていない例】
ECサイトだったら、きちんと買い物ができるかどうか。きちんと買い物ができないECサイトに存在価値無し!
②効率(efficiency)
無駄な手順を踏まずなるべく最短経路で目標を達成できるかどうか。
【満たしていない例】
操作に手間取ってしまったり、買い物を完了するまでに何度もやり直しを繰り返すようだと効率に問題あり。結果的に買い物しないということに繋がる。
③ユーザーの満足度(satisfaction)
効果や効率に大きな問題がなかったとしても、さらにユーザーに不愉快な思いをさせていないかどうか。
【満たしていない例】
お問い合わせの電話番号や、サービスを退会するときの手順がわかりづらい、隠されている… といったことはよくありますが、それにより気持ちが萎えてしまうので、当然満足度は低下。
③のユーザー満足度に関しては、例にも挙げましたがサービスを退会する時の手続きをわざと面倒にするということは未だに見受けられますね。
実際に自分もつい最近スマホのキャリアを乗り換えようと思って、MNP番号を取得する時にだいぶ手間と時間がかかり、挙げ句の果てには電話口にて最後の説得をされるという仕打ちを受けまして、満足度もへったくれもないというくらい、不愉快な気持ちになりました…
そんな時には「この◯◯、全然使えねぇ!」とバッサリいきたいもんです!
illustration by Pch.vector