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ありのままの自分を受け入れ、今やるべきことをしっかり見据え、今やるべきことに集中する

出口治明さんが脳出血で倒れたが、見事に復活されたことを知った。
「人間は、旅、本、人でしか賢くなれない」と言っていた出口さんが、移動できなくなったらどうなるのか?と心配しながら、この本を手にした。


ちょうど1年前に、私の父が脳梗塞で倒れ、廃用症候群になってしまったので、父との違いがどこにあるのかを知りたかったこともある。


もちろん年齢は違う。父は90歳、出口さんは72歳。
でも出口さんが復活を果たせたのは、目標を定めたからだと思う。
「学長の仕事に復帰したい」と強く望まれたからだ。
「講演できるようになりたい」とか「1人で生活できるようになりたい」と言われていたらしい。


また、出口さんは適応力もあるのだと思う。苦しい現状を愚痴ったりせず、事実として受け止めて、病気に対峙する心持ちを忘れなかったのだ。
もともと「人生は楽しまなければ損」と言われている。この状況も楽しんでいらっしゃったのかと思う。自分がどれだけ力を発揮できるのか、力試しをされていたのかもしれない。


さらに出口さんは、日ごろからスピードを大変重視されている。リハビリの先生に従うのが1番効率的であると考え、リハビリに専念したのだ。
もともと「迷ったらやる、迷ったら買う、迷ったら行く」をモットーにしているらしい。「ダメかもしれない」などど、妄想している暇はないのだ。

「今のありのままの自分を受け入れ、今やるべきことをしっかり見据え、今やるべきことに集中する」
それが出口さんを復活させた要因だと思う。

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