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図書館の中の視覚障害者コーナーは活用されていないのでは?
視覚障害者の読書環境の実態が知りたくて、この春に新しくできた県立図書館に行ってきました。
6月に視覚障害者福祉文化大会の50周年記念大会があり、私は県の眼科医会の代表として参加したのですが、
その会で
「視覚障害者の読書環境の速やかな整備推進を県や市町に求めます」という決議案が出されたからです。
読書環境といっても色々ですが、読書といえば、まずは図書館ですよね。
というわけで、調査第一弾として、図書館の実態を調べてきました。
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視覚障害者のコーナーは3階の隅っこにありました。面積は広くはないのですが、エレベーターホールの横にあり、アクセスの便宜が図られていると思いました。
また、デイジー図書というデジタルの録音図書や対面朗読室もあり、図書館での滞在を楽しめる環境が備わっていると感じました。でも、利用者は少ないのだそうです。
せっかくできた設備を利用する人が少ないのは残念なことですね。
視覚障害者の人たちは、図書館の視覚障害者コーナーの存在を知らないのではないでしょうか?
または、知っていても、図書館まで同行してくれる支援者がいないのではないでしょうか?
視覚障害者の読書環境の整備は、ハード面の整備に終わらず、ソフト面の整備が必要なのだと気づきました。