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【滋賀レイクス】2024-25シーズン 第4節 レバンガ北海道戦【展望】
「下馬評ではどこも最下位予想だが、自分たちはそう思っていない」とはGAME2後の常田の言。
主要メディアやSNS上のランキングでは圧倒的ともいえる最下位評価となっていた滋賀が、昨シーズンチャンピオンシップに出場した琉球を下したのは、まさに今季滋賀が目指すUpSetの体現といえる。
GAME1は1Qで高い3P確率で13点のリードを奪うと、集中したディフェンスで試合を通じて琉球から14ものTOを引き出した。2Q以降はじわじわと点差を詰められる展開となるも、TOは5つ、アシスト25本で実にAST/TOは5.0と人とボールがよく動き、最後まで集中力を切らさず逃げ切ることに成功した。
GAME2も昨日の勢いそのままに高いインテンシティを維持し、3P成功率も50%と好調。修正を図ってきた琉球相手に前半を3点ビハインドで終える。
しかし、後半は松脇に立て続けに3Pを決められてしまうとリズムを失い、FG%は29.4%と停滞。3Qだけで18点差をつけられてしまう。
4Qも流れを引き戻すことはできず、最終的にはTOも16を記録し、36点差の大敗となってしまった。
結果的には琉球に王者の貫禄を見せつけられる展開となってしまった形だが、収穫も非常に大きかった2試合だといえる。
たかが1勝だが、滋賀にとっては大きな1勝。自分たちのバスケをきちんと遂行すれば上位チームにも喰らいつけるという自信は今後も大きな糧になるはずだ。
次戦は今シーズン初となる水曜ナイトゲーム、ホームでレバンガ北海道を迎え撃つ。
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今季のレバンガ北海道は、開幕から主力選手の怪我に泣かされている。
エースの#2ドワイト・ラモスが開幕節で負傷。追い打ちをかけるように10月12日(土)の長崎戦で日本人スコアラーの#34盛實が離脱。復帰時期未定となっており、少なくとも今節は出場は出来ないだろう。
外国籍#25テリー・アレン選手も開幕以来欠場が続いており、前節が初出場。
昨シーズンはセリアAで平均27.2分のプレータイムで12.2得点、4.6リバウンド、0.9アシストを記録したオールラウンダーだが、FE名古屋戦は平均17.2分のプレータイムで2.0得点、3.0リバウンド、0.5アシストを記録。連携が合っていない部分もあるだろうが、コンディションとしても本調子ではないことが伺える。
これらコアメンバーの欠場やコンディション不良から、特に得点面で苦戦を強いられており、平均64.2得点、3P成功率25.5%はいずれもリーグ最下位となっており、オフェンスの立て直しは急務だろう。
そんななかチームのオフェンスを牽引するのが、昨シーズン滋賀に在籍し、優勝の立役者の1人となった#5ライアン・クリーナー。
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208㎝ありながら、高い走力と献身性を持ち、昨シーズンは3P成功率36.8%と中外で隙のないオールラウンダーといえる。今季は3P成功率が11.1%と苦戦しているが、昨年10月のA千葉戦では3P7本を決める大活躍を見せている。
マッチアップとしてはモータムやカーターといった外国籍同士のマッチアップとなるだろう。特に、カーターは琉球戦でも素晴らしいブロックを披露したほか、コンディションも上向いてきているように見受けられる。
高い得点力を持つが、好不調がはっきりと出るタイプなので、気持ちよくシュートまで持ち込ませないディフェンスを心掛けたい。
日本人選手では#4寺園にも気を付けたい。
今年で北海道在籍4年目の30歳。172㎝と決して上背はないが、昨シーズンは21.2分の出場で、平均10.5得点、3P成功率は38.8%。今シーズンも直近4試合はいずれも二桁得点で平均11.7得点、3P成功率37.5%と好調だ。
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キャリアハイは27得点、3P成功数は5本と爆発力もあるだけにバックコート陣の頑張りは不可欠。前田HCの事前インタビューにもある通り、日本人選手のフィジカルで劣後しない試合は北海道戦が初だろう。
ここまでの試合ではディフェンスのミスからオフェンスで無理を強いられてしまい、得点が停滞するケースが多かった。
特に琉球戦GAME2ではバックコート陣のファウルトラブルが後半突き放された要因になっただけに、冷静にディフェンスを遂行できるかどうかが鍵になる。
予想スターティング5はかなり難しい。前田HCは相手やチームのコンディションに合わせて柔軟にスターターを変更している印象がある。
相手のガード陣にスピードのある選手が多く得点力もあるだけに、琉球戦どうようの野本・田原の組み合わせを予想。フロントコートは難しいが、SFにカミングスを起用すればミスマッチを作れるため以下の通りとした。
あるいは「江原、モータム、カーター」という組み合わせもあり得るか。
いずれにせよ今季の滋賀はスターターを予想し、前田HCの戦略を想像するのも1つの楽しみ方だろう。
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PickUpPlayerは#18大庭圭太郎。
GAME1では琉球のエース岸本相手にハードなディフェンスを見せたほか、「ソニック」の異名の通り、スピードを活かしたスティールやCoast to Coastのアタックが光った。
173㎝と小柄なため、通常はフィジカル面でのディスアドバンテージが生まれてしまいがちだが、寺園とはサイズもほぼ同じ。経験値の差はあれど、若さを前面に押し出したプレーを期待したい。
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