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読書録「失敗図鑑」

「すごい人ほどダメだった!」
歴史に名だたる偉人達も、とんでもない失敗や挫折を繰り返しながら生きていた。失敗を恐れるのではなく、何度も失敗をして、そこから何を学び、どう行動するのか。24の偉人たちのエピソードから読み解いていく。
すべての漢字にフリガナがついているので子どもでも読みやすく、内容も学校図書室にあると喜ばれそうだ。
偉人たちの功績や背景、成功までの道のり、そしてそれぞれの失敗談を紹介する。失敗の度に「アチャ~~」と叫ぶのがユーモラス。読んでいる方も笑ってしまって、著者の「失敗してもいい」という応援メッセージが伝わってくる。偉人たちの人生から、私たちは何を学べるかをわかりやすく示す。「失敗相談室」のコーナーでは、普段やらかしてしまう失敗への対処方法も教えてくれる。

引きこもりだった、夏目漱石
不良少年だった、ベーブ・ルース
調子に乗った、野口英世
「のろま」と呼ばれた、アインシュタイン
理想が高すぎた、孔子 

カバーのそでより

「失敗図鑑」大野正人 文響社(2018.5.2)

個人的には与謝野晶子の「正直すぎて炎上した」エピソードが好き。
「地球の失敗」「宇宙の失敗」とスケールの大きい失敗が載っているのもシュールでおもしろい。
カーネル・サンダース転職しすぎ…。
オードリー・ヘプバーンはやせているのがコンプレックスだったなど、嘘みたいな話も。「永遠の妖精」なのに…!?
失敗を恐れる気持ちはあっても、怖れすぎていてはなにも始まらない。
それをどう乗り越えるのかが大事。
それにしても偉人たちはやっぱり強烈な人生を歩んでいる。

本文より

失敗はすばらしい!VIVA失敗!

でも、ひとつの成功にいつまでもこだわっていると、じつはそんをすることが多いのです。

大事なのは、にげた後、何をするかです。

じっさいの世界は、ものすごく広いのです。そのどこかに、自分のことをみとめてもらえる場所が、必ずあります。その場所が見つかるまであきらめず、どんどん「自分の世界」を広げていきましょう。

もし、そこにあるのが正直な心だけだったら、その失敗は、チャンスにすがたを変えてくれるかもしれません。

ダメだとわかっていても、ついついやってしまうのが人間です。

おたがいの失敗をゆるしながら、楽しい時間をすごし、おたがいに成長していく。それが家族です。これは友だち同士でも同じです。

本をたくさん読んでおけば、人生、どうにかなるもんじゃ。本を読み、チャレンジして、失敗する。これが、人生を楽しくするコツじゃ。

そこからはもちろん、みんなが自分で考えて動くのじゃ!動けば、まわりの世界はどんどん変わる。この楽しさを、ぜひとも味わってくれ!

巻末に参考文献で偉人についての本が載っている。ここから読書を広げるのもいいかも。

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