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AOEマニュアル【身体障害領域の高齢者を対象とした作業との結び付きに関する評価尺度】

皆様、はじめまして。作業療法士の齋藤駿太(さいとう しゅんた)と申します。
本記事では、私が開発した「作業との結び付きの評価尺度(Assessment of Occupational Engagement;AOE)」に関するマニュアルを無料で公開しています。

さて突然ですが、皆さんは「Occupational Engagement;OE」という言葉はご存知でしょうか?
この概念は、作業科学の分野で発展し、国内では「作業との結び付き」、「作業従事」といった言葉で参考書や論文で記載されています。

作業との結び付き以下、OE)とは
OEとは、人が作業にしっかり関与・没頭することができているかどうかの主観的な経験のことを指し、作業遂行よりも広い範囲で人と作業との関りを捉えた概念になります。そして、OEは健康と幸福の前提条件として捉えられています。

つまり、人はOEを高く維持することにより、その作業に対してやりがいや楽しさを見出すことができ、健康や幸福にもポジティブな影響を与えると考えられています。

では次に、皆さんは日々の臨床で以下のような悩みを持ったことはありませんか??

✅臨床での悩み
・身体障害領域で行いたい作業が少ない人を対象にしていて、何をすればよいか分からない
・身体障害領域の高齢者で作業の提供がうまくいかなくて悩んでいる

このような悩みは、高齢期のクライエントの方に関わる際に、多く経験したことがあるのではないかと思います。

それでは、このようなクライエントに対して、やりたい作業を見つけ、再びその作業に没頭・熱中できるように支援するためには、どのような方法があるでしょうか??

回答
作業との結び付きの評価尺度
Assessment of Occupational Engagement(AOE)
を活用する

AOEとは、医療機関に入院中の身体障害領域の高齢者(65歳以上)の作業との結び付き(Occupational Engagement;OE)の程度を評価することができる自記式の評価法でして、私の大学院の修士課程で研究開発しました。

✅AOEとは
身体障害領域の医療機関に入院している高齢者(65歳以上)の作業との結び付き(以下、OE)の状態について、【OEの発生要因】と【OEの促進要因】の2因子15項目の質問から評価することができる自記式の評価用紙です。
加えて、評価 はステップ1(作業中心の視点)とステップ2(クライエント中心の視点)の2段階方式を採用することで、よりクライエントのOEの状態を詳細に評価できるように設計されています。

AOEを用いることにより、日々の臨床でクライエントが結び付きやすい作業の特徴を把握することや、作業との結び付きを高めるための戦略を検討することに繋がります!

AOEを適用できる対象は以下の通りです。

AOEを使える人
急性期病棟、地域包括ケア病棟、回復期リハビリテーション病棟、慢性期病棟
これらの病棟に入院する身体障害領域の65歳以上の高齢者の方々全般

AOEの開発研究で、対象となったクライエントの疾患は、
整形外科疾患、脳血管疾患、循環器系疾患、呼吸器系疾患、消化器系疾患、神経難病、悪性新生物、内分泌系疾患、泌尿器疾患など

現状、医療機関に入院中の身体障害領域の高齢期クライエントという限りはありますが、使える対象疾患の広さはAOEの大きな特徴です!

実は近年、国外を中心にOEの評価尺度の必要性を指摘する研究者が増えている現状がありました。

しかし、OEのみに焦点化した評価尺度は国内には存在せず、国外でもほとんど存在していない状況でした。つまり、必要性は高いものの未解決の問題だったのです。

AOEはこの未解決問題を解決する目的で開発されたため、国内においては唯一のOEに焦点化した評価法になります。

ちなみに、2023年に沖縄県で開催された第57回日本作業療法学会において、全1508演題から優秀演題賞をいただき、一定の評価もいただきました!
【演題名:身体障害領域の高齢者における作業との結び付きに関する評価尺度の開発】

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ここから本題!!
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さて、ここまでの記事で、AOEがクライエントのOEの程度を評価できる尺度であることを、ご説明させていただきました。

しかし、AOEを臨床で活用する上で、具体的なAOEに関する説明が必要になります。そこで作成したのが、本記事の【AOEマニュアル】になります!!

✅【AOEマニュアル】とは
AOEマニュアルは、AOEを使用する初学者の方が、臨床でAOEを用いた実践ができる一助にする目的で作成されました。
具体的なマニュアルの内容としては、Ⅰ.AOEの開発経緯、Ⅱ.AOEの臨床での使用方法、Ⅲ.AOEの限界について、全10ページで記載されています。(最後の2ページにAOEの評価尺度が添付してあります)

ご興味を持たれた方は、まずは【AOEマニュアル】を無料ダウンロードして、日々の臨床でご活用ください!!

なお、ご質問などがある場合は、【AOEマニュアル】に記載されている私のメールアドレスにご連絡ください。

✅注意点
※本評価尺度の著作権は研究者集団に帰属しています。尺度内容の無断変更などはご遠慮ください。
なお、上記を厳守した上での、実践報告や研究での使用は、ご自由にご活用していただき問題ありません。
※AOEマニュアルの無断での販売などは禁止いたします。

AOEをダウンロードされた方は、AOEの今後の発展のために、是非アンケートへの回答のご協力をお願いいたします!!

AOEに関連したアンケートのお願い
【AOEマニュアル】をダウンロードされた方は、是非下記のアンケートに、お答えいただけますと幸いです!アンケート画面をクリックしていただくと、入力が可能になります。

回答は2~3分で完了できる簡便なものになっておりますので、是非ご協力よろしくお願いいたします!

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本題2  さらにAOEについて学びたい方へ                   ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本記事では、AOEの評価尺度および、AOEの中核概念であるOEに関して、さらに深く学びたい方を対象に【有料版 AOEマニュアル】も作成しております!

✅通常版と有料版の違いは何?
通常版と有料版の違いは、大きく4つになります。

①作業との結び付きOE)に関する知見の追加
(OEの歴史的変遷から近年におけるOEに関連する論文の紹介、OEが人々にもたらす効果についての詳細を追記) 6ぺージ

②AOEの実践報告の追加 6ページ半

③よくある質問Q&Aコーナーの追加 2ページ

④付録の追加(OEに関する各OT理論や主要な論文で主張されている定義や構成概念について紹介したもの) 3ページ

これら①~④を追加し、無料版が全10ページなのに対して、【有料版は全26ページ+付録3ページ】が追加されています。
なお、マニュアルの文字数だと、約27,000字のボリュームです。

初学者の立場にたって、OEに関する知識をはじめ、私がつかんだ活用のノウハウを盛り込みながら、AOEの使い方をわかりやすく解説しております。

そのため、本記事を読めば、AOEに関する知識をより理解し、深めることができるでしょう。

以下は、有料記事で追加している【有料版 AOEマニュアル】の目次です!


より詳細にAOEの基盤概念であるOEの知見について学びたい方や、AOEの実践方法について学びたい方は、ぜひ【有料版 AOEマニュアル】をご購入ください!

最後になりますが、本記事の価格は以下の通りです。

価格
1,500円

Googleで検索していただけるとすぐ分かりますが、評価法の実践ガイドやマニュアルなどの販売価格は一般的に2,000円から3,000円前後でして、高いものだと数万円するものもあります。

なので、この1,500円という価格は圧倒的に格安です!

売り上げは研究開発で活用させていただきます。

それでは、本論でお会いしましょう!

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