悠久の音を求めて
小学生の時、校外学習で何度か名古屋市科学館のプラネタリウムに行ったことがある。
世界最大級の大きさを誇るプラネタリウムだが、当時はまだリニューアル前だったので今ほどは大きくなかったはずだ。
このプラネタリウムの大きな特徴として学芸員の方が生解説をしてくれる事が挙げられる。今日の星空はこんな感じですよーとか、ちょっと南半球の星空にお出かけしてみましょうとか、そんな感じ。
小学生の私にとってはそれがプラネタリウムの当たり前だったので大人になってから都内のプラネタリウムに入ってちょっとがっかりした。贅沢な人間である。
とにかく、そんな贅沢な名古屋市科学館のプラネタリウムがわたしは大好きだった。多分子供だましじゃないその真剣さが好きだったんだと思う。
なにより、プラネタリウムで日の入り後から深夜に時間を進める時に流れていた曲がとても良かった。
確かハープで、キラキラしていて、でも耳がキンキンするということはないいい感じのまろやかさが伴った音。音階は確か短音階だったはず。少し物悲しい曲調がこれまた美しくて、それが星の織り成す壮大な歴史と人類の一瞬の文明の対比からくる無常観を引き立てている感じがして良かったのだ。
今ではどんなメロディだったか詳細はほとんど覚えていないけれどこのプラネタリウムで聞いた曲が私の音楽の好みに影響を及ぼしていることは間違いない。
また聴きたいなぁ、せめてメロディだけでも思い出せたらなあ。
覚えている方、いませんかね?