カタシロ日記
カタシロは全通しなかったんだけど、せっかくなので見た回だけでも感想書こうと思います!というアレでぷらいべったーに載せてた感想の転載です。Reliveに限らずありとあらゆるカタシロに関するネタバレ注意。
あ、感想の前にこれだけ言わせて。チケットの売り方キモすぎる!!!二度とこんなことやらないでください。客をナメてる運営なんだなーって思うだけなので。
※キモいチケットの売り方の例
・プレオーダーの販売ページに最前出るかも!?って書いて煽っておきながら実際は主催最速先行でモリモリ最前が出る
・有料FC含む抽選先行よりも一般発売のが前の席出る
2024/12/20 19:00 白石加代子/相羽あいな
幕前でめちゃめちゃ日常音?雑踏の音が鳴ってる。これリアルタイムの音なのかな、自民党がどうこうイエスキリストがどうこう鳴ってるんだけどクリスマスまだだよね(え?)。
ほかのパルコ劇場の演目見たことないから分からないんだけどこれ意図的に流してるんだとしたら"そういうこと"だよね?って思ってたら10分前に雷鳴りはじめてびっくりした!意図的なやつでしたね。わたしはこういう、始まる前から空気感を作る演出が大好きなので……(それはそうと音響クソでかいからどうにかして!)。
そんで本編の話なんだけど、白石さんの作るテンポ感良過ぎて……。対医者の時はコミカルでえぇあやしいよぉって感じの空気。長めの間をうまく使って面白くなるように話すからもう面白くってしゃーない。逆にアユムちゃんと話してる時は小さい子に語りかけるように優しく優しく話すから3日目のことを思ってエーーンなった。
二日目夜だったかな、医者のこと「顔に出ちゃう人は優しい」って言うところが一番涙腺やばかった。そんで最後、優しいのは分かった上で「それはエゴです」って言い切るのすごいよなぁ。女の人は比較的断りがちな印象だから、そっかやっぱりなぁって。
そして最後の言葉が「わたしは神になれない」。アフトでも話されてたけど、白石さんの80年超の重みを感じさせるものすごい言葉だったと思った。
思考実験、「黙秘」「別物」「わからない」でキーワードが「ものに宿る魂」という回だった。これ、ちゃんと筋が通ってていい。思考実験の答えと最後の決断で変えちゃうのもいいんだけど、わたしは曲げない人が大好きなので。ものには魂が宿ってて、元の身体には自分の魂が宿っている、その魂で自分でやりたいことがある。だから譲れない。かっこよく生きたい人なんだ。医者と真逆だなこれ。医者は泥臭く生きていきたい人。
この先ほかのカタシロのネタバレがある
名越先生といい、目星失敗回のが大号泣になりがちな傾向がある。探索なんてしなくたって、会話があればカタシロは成立する。それってきっとディズムさんの目論み通りで、つくづく舞台としてやるのに適してるシナリオだなーと。あと、やっぱり本業が役者の人は客席に見せるというのがうまい。医者との対話、客席との対話のうまさっていうのかな。たつなり回がめちゃめちゃ楽しみになった。
2024/12/21 17:30 木村達成/堰代ミコ
客層が!!いつもの!!(号泣)
患者役的にそれはそうすぎるんですけど、座席の女性比率が高めでコレコレコレェ!!になった。言うても自分は生でたつなりを見るのは初めてだし(馴れ馴れしく呼び捨てしといて今更である)、私が知ってるたつなりって稲垣さんと忍足侑士目当てに見たドリライ2014の円盤くらいなんですけど、なんかいろんな人からたつなりの演技はいいみたいなことを聞いていたので楽しみにしてたんですぅ〜(超絶言い訳タイム、おしまい)。
昨日の感想で「役者のカタシロは最高だぜദ്ദി^._.^)」と書いた通り、たつなりのカタシロも最高だった。始まった時から暴れまくって拘束外させてるし、一日目はずっと医者のこと訝しげに見てるし、でもアユムちゃんとはすごくニュートラルな感じで話すし、2日目はげんきになっちゃうし。
最後のシーンについて。アユムに対面して、ちょっと驚いてるんだけどすぐに優しい声になってて、しかもそこでアユムちゃんの「変かな?」に「見たことはないかな」って答えて。でも2人にとっては変ってちょっとかっこいいんだよね。
今回はちゃんと双眼鏡を持ってきたんだけど、医者と患者の最後の会話で医者を見てたら
「生きてるじゃん、よかったじゃん」
「こんな状態でも生きていると言ってくれてありがとう」
の時に医者ものすんごく泣きそうな顔してんの。お、お父さん〜!?!?になる。
思考実験の答えは「自白」「別物」「くじに当たった人には自由意志」だったんだけど、それで最後に出した答えが「明日のことは分からない、明後日のことはわからない。でもこれで明日が分かるというのなら」で体を譲るになるのが本当にかっこいい。「おやすみ、マコトくん」でちゃんと目を閉じてゆっくり眠りに入るのも良かったなぁ……。
そしてお星様になって空から見ているお母さんの話がオーロラの約束になって最後の一言の「生きてさえいればどんな景色も掴み取れる」に帰結するのあまりにも綺麗。
それはそうと、すき焼き、なに……?チケット?(それはSKIYAKI TICKET)
2024/12/23 19:00 足立梨花/藍月なくる
あ、あ、あ、藍月なくるーッ‼️‼️‼️
失礼しました、叫んでしまいました。
自分、カタシロの入りが藍月なくるさんことなくちゃのアユムだったので、どうしても今回Reliveの唯一のなくちゃ回だけは入りたく……(だけはとか言っときながらほかの回も入ってるやん)と思っていたのですが、期待を裏切らない女、藍月なくるさんでした。
患者役を目当てにしてたのが前の2回だったので今回はとにかく医者と娘に着目!と思いながら見てたのですが、足立さんがとにかく医者を信用してない(なんなら最後まで信用してない)のでディズム医者がずーーーっとタジタジなっててオモロ回でした。
先生は足立さんのこと目が雄弁だって言ってたけど先生だって片目隠しててもかなり雄弁だったよね。なんか無表情を貫きたいんだけど全然貫けてないというか、まあそこが医者の可愛いところではあるんですけど(え?)。
なくちゃ・やべー・ポイントの話、させてもろてええですか?まず1日目に事故の話してお母さんは?って聞かれた時「お空にいるんだって」と言って死んだとは思ってないところ。ほかの2回のアユムがどちらも死んだことは理解してそうな感じだったのに対して死というものを理解していない子供で作ってくるのがほんと、なくちゃってカタシロうまくね!?(そらそう)
そんで2日目に「お父さんには内緒の話なんだけどね」でマコトをこちらに引き入れつつ、お化粧を教えてほしいという(アユムの現状で)無理なお願いをしてくる。マコトは当然まさかアユムがあんなことになっているとは思わないので引き受けちゃうに決まってて、コイツ正気か……!?ってなってすげーーあせった。今日の客層もあいまってまわりはドッカンドッカン笑ってるんだけど、すべてを知っている立場からしたらここ泣けてしょうがなくて、ひとりだけ号泣してるやべーやつになった。
足立さんの思考実験の答えが「黙秘(相手を裏切って自分だけ0年で出てくることは出来ない)」「別物(根本の魂は一緒でもアプデされて生まれ変わるから)」「難しい、当事者じゃないと答えが出せない」というものだったので、"当事者"となった時にどうなるかな〜というのは結構興味深く見ていたんですが、「アユムちゃんとの関係値で」譲るという選択をしたのには納得です。というかこれ、娘がなくちゃだったからこその結末な気がする。だってこんな、おんな2対おとこ1の関係性作られちゃったらさー!こうなるよ。
全体通して
3回だけ見たけど、3回ともに開幕の雑踏→雷雨→雷の流れが綺麗すぎて好きだった。個別感想でも書いたかもだけどわたしは本編が始まる前の客入れの時からお芝居を作ってくれる演劇が大好きなのです(ex.朝夜、島ステ)。
ゆっくりとわたしたちを物語の世界に誘ってくれる綺麗な演出なので、こういう舞台がもっと増えればいい。
病室に転がってた傘とか、レインブーツとか、椅子とか、子供机とか、コンクリートとかの大道具・小道具もちゃんと伝わってるよーって言いたい(誰に?)アユムの心であり、マコトとアユムの繋がり、だよね。
二日目がはじまってすぐ、ナトリウムランプ的なアレで舞台上の色が失われたり耳鳴りみたいな音がしているところも、ジャミジャミじゃなくてそうやって残りの数%を表現してるんだなってすぐにわかった。
そしてやっぱり、進化した"隣の部屋"。異様だけどすごく惹かれる不思議な造形だった。綺麗だった。あれ、マコトと話をする時にアユムを眠らせるのに手を握るの、ずるくないですか!?!?ずるすぎる。やめて。悲しくなっちゃうじゃない。
Rebuild、侵蝕、Replicaを見てきて、そしてなによりSKPとしてカタシロをやった経験があって、そんな自分だけの特別なカタシロがまた増えたなーっていう公演だった。年の瀬にとっても幸せな現場でした。
もしわがままが許されるなら、もっともっと俳優たち、普段生で、板の上で演じる人たちのカタシロを見てみたい。一度きりのマコトを見るたびに私が少しだけ延命するので、どうかよろしくお願いします。