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【ゲーム】エンダーマグノリアはいいぞ

メトロイドヴァニアというジャンルにおける金字塔が、またひとつ生まれました。

総合的な「作品としての完成度」が高すぎる。

前作(エンダーリリーズ)の時点ですでに金字塔のひとつと評価されており、自分も前作でハマって今作(エンダーマグノリア)も超楽しみにしてたクチでした。

2Dアクションとして動かしてるだけで楽しい操作感 × メトロイドヴァニアとしての探索の楽しさ・それを支える行き届いたユーザビリティ × 手応えのあるボス戦 × 目を見張るようなアートと退廃感があるグラフィック・世界観 × その世界観を支えるBGM。
その全てが”高水準かつ相乗効果として”絶妙なバランスで重なり合っています。
個々の要素全てが90点以上であるうえに、単純な足し算ではなく掛け算になっていることがポイント。
それによる「作品としての統一感・総合的な完成度の高さ」が際立っているのが本作です。
前作もそこが魅力となっていましたが、本作はさらに個々の要素の点数が高い「正統進化」となっています。

この”統一感”は強烈なワントップのディレクターがバランス取りをしているからこそ生まれるもの(代表例ではリンバスカンパニーが人気なキム・ジフン氏率いるProjectMoonとか、言わずと知れたフロムの宮崎Dとか)と言えます。
本作のディレクターである岡部佳祐氏もその類のクリエイターです。

岡部氏:
たとえば、檻の中に女の子が入っているパッケージのゲームがあったとして、その主人公が自分だったら、「その女の子を助け出して、あわよくば自分のことを好きになってほしい」と思いますよね。

ヨコオ氏:
いや、ちょっと途中から岡部さんのオリジナルの味が強すぎて、どこに同意したらいいのか難しいです(笑)。

この強烈なリビドーの根源たるや! 信頼が置けないわけがない。
岡部佳祐氏は本作のストーリー・シナリオを自分で手掛けていることもあり、作品全体として軸がブレない、かつ丁寧なゲームづくりをされていることがインタビューでも言及されています。

「少女と終末世界」という特定層に強烈に刺さる指向性を持ちながらも、作品全体としては『非常に丁寧なゲームづくり』がされている。
こじらせたゲーマーとしてはあまり使いたくない表現ですが「万人にオススメできる」作品です
もちろん欠点がないとは言わない。でも総合で120点あるのでマイナス1点の要素が少しあっても全然気にならない。
なんかオススメある?と言われたとき誰に対しても躊躇なく挙げることができる。それがエンダーマグノリアです。

以降は、特に好きな要素をピックアップしてのただのファン語り。

かわいい女の子が退廃的な世界を歩いてるだけで美しい

前作・今作ともニーアオートマタが似たイメージとなっており、先ほどの記事内での影響を受けていると明言されています。

エンダーリリーズ同様、かわいい少女がいかつい異形を召喚して戦うスタイルが熱い

セーブポイントの「一枚絵」としての完成度

絵面がよすぎる。ビジュが強いんだわ。

現実の美人における"顔面が強い"みたいなもんで。ビジュが強え=ゲームとして強え。
セーブポイントに付くたびにこのような映えポイントがあるので、探索しがいがある。

Mili曲が合いすぎる

ビジュが強えくせに、音楽も同じくらい強え!
しかも、曲のためにアートが生まれたのか⇔アートのために曲が生まれたのか、というレベルで嚙み合ってる。

BGM全曲はYouTubeで無料公開中という太っ腹。
単体で聞いてもいいけど、やはりゲームBGMはゲーム本編を一通り遊んで「あー、この曲はあの場面かー」と余韻に浸るのが一番の楽しみ。
曲を深く味わうためにゲームをやれ、と言いたい。というか自分は好きな作曲家ありきでゲーム買うことが多いまである。

あとは細かいところでマップが見やすくて探索のストレスが少ないとか、新しいギミックを手に入れたときに前のマップに戻る頻度が少ない(他のメトロイドヴァニアではこの”取り残し”が面倒すぎて個人的にはストレス)とか、ユーザビリティの満足度が高いところも評価点だったりしつつ。

とにかく完成度の高いゲームなので、メトロイドヴァニア好きでやってないゲーマーはまさかいないとは思うが、そうでなくても誰にでも遊んでほしい作品ですね。
また、前作やってなくて今作からでも全然OKです!(ストーリーは前作の用語とかは出るけど数十年後の世界でキャラは全然違う)

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