いつから濡れていたの?
あなたを全裸にしてベッドに押し倒し、
唇を貪るように吸いながら、
右手をあなたの股間に忍び込ませると、
すでにどうしようもないくらい
熱くぬめっていて驚かされる。
まだ前戯が始まったばかりなのに、
あなたの股間はすでに私のものを受け入れる準備が整っていて、
私の指はそれに触れて、男としての悦びを感じてしまう。
いったいいつから濡らしていたの?
服を脱がす前、抱きしめて唇を奪ったときか。
それとも部屋に二人だけになったときか。
あるいはその前に食事をしていたときなのか。
もしかしたら、
待ち合わせで私の姿を見つけたときからなのか。
あなたにしかわからない、
女の股間の湿りの過程。
雨が降り始めて草葉を濡らし、
やがて篠突く雨になるように、
あなたの股間は閉じられた腿の間で劇的な変化をしてきたのだろう。
男の顔を見ながら、
男との会話をしながら、
しだいに股間を濡らし、
男にさとられないように耐える女。
ほら、もう何も遠慮する事は無い。
下着を奪われ、はしたなく股間を広げられ、
私の指に捕われてしまった以上、
存分に濡らし、滴をこぼし、
あげくのはては飛沫を飛ばしたら良い。
そしてそれは男も同じ。
あなたと逢って会話を交わしているときから、
股間のうねりを感じ始めている。
階段を上るように男も女も
相手に悟られぬように支度をして、
最後の最後に、すべての遠慮を取り払う。
でも、
あなたはいったい、いつから濡れていたの?
こんなにはしたなく濡らしてしまって。