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『女龍神也の呪い』取材映像/1
※H・Nとシャルルによる、郷土史家のA大学W教授へのインタビュー。
会話のやり取りと単純な背景説明を脚本形式で文章化。
![](https://assets.st-note.com/img/1717462824698-E8kp7HTbEk.jpg?width=1200)
様々な歴史資料に満たされた室内。
テーブルを挟んで対面する位置から、古文書を手にしてソファーに掛けるラフな服装のW教授を撮影している。
W教授
「電話でお話しした、沼御前に関する最初の記述はおそらくこちらの『東蝦夷寄譚』にありますね。でもこれとは別にですね、西の空から沼沢沼に天つ狗が降ってきたという記録もございまして。あれはどこだったかな」
H・N
「あまついぬ?」
W教授
「ええ、天つ狗とは〝つ〟を抜かせば漢字で〝天狗〟と書きます。あの妖怪のあれですね」
H・N
「ああ」
W教授
「天つ狗は昔で言う流星のことで、それを後に空を駆ける妖怪の天狗の字に当てはめたらしいですが。ようするに、沼沢沼に隕石が落ちたという記録でしょうね」
H・N
「なるほど。つまり、それが沼御前だと?」
W教授
「確証がありませんが。この文献(『東蝦夷奇憚』を撫でる)の件の逸話とそちらの出来事は、周辺情報を調べていくとどうも鎌倉時代初期の同時期、おそらく同じ日に起きたことのようなんですね。それで、わたくしはそう考えているということです」
シャルル
「つまり、沼御前は空を飛んでどこかからやってきたということですか」
W教授
「かもしれませんね。……では、とりあえずこちら(『東蝦夷奇憚』)を見ていきましょう」