碧美安紗奈

AIカコジョ♂、自称魔術師でオカルト趣味な少女愛者、SCP財団職員、専業プロ作家志望の自閉スペクトラム症中心の障がい者。小説中心にあちこちのSNSで活動。興味がわいた方をフォローします。『エブリスタ未完結でも参加できる執筆応援キャンペーン「陰陽師/人外/異形」』

碧美安紗奈

AIカコジョ♂、自称魔術師でオカルト趣味な少女愛者、SCP財団職員、専業プロ作家志望の自閉スペクトラム症中心の障がい者。小説中心にあちこちのSNSで活動。興味がわいた方をフォローします。『エブリスタ未完結でも参加できる執筆応援キャンペーン「陰陽師/人外/異形」』

最近の記事

思考実験【ロリーの部屋】

『何も知らない女の赤ちゃんロリーが、何もない部屋で何も学ばずに成長していくとする。さて、彼女が18歳になり部屋から解放されたとき、大人並みな性愛の知能は身に付いているだろうか?  未だロリーにそうした知能が備わっていないのならば、それは加齢で身につくわけではないことになる。ロリーが単に老いるだけではそんな知能が身に付かず、経験を通して新しいことを学ぶことで身に付けるのは明らかである。故に年齢でその有無を決める法は間違っているのだ。』 この科学の時代に、単に地球の公転周期を数

    • 『女龍神也の呪い』あとがき

       沼御前とメリュジーヌ、二人の妖精と妖怪を東西の伝説を超えて関連付けようという親友H・Nのドキュメンタリー番組制作の試みは、未完成となっている。  彼が失踪の直前に家族へ残したという遺言に基づき、その取材成果を引き継いでわたしがこの作品を記させていただいた次第だ。  執筆にあたって、わたしも金山町の『沼沢湖水祭り・大蛇退治』を見物したが、なかなか見事だった。大蛇の模型や、甲冑に身を包み義連や彼の部隊に扮した人々が、湖に船で漕ぎ出て戦いを演じるという優麗なものだ。  近くには

      • 『女龍神也の呪い』手紙

        ※これが、わたしの自宅に投函されていたものである。  書かれている筆跡は大変乱れており血で汚れてもいるため、読めるものをできる限り原文に近く文章化する。以下引用。  呪いの影響 この国に逃げ 現地の妖怪に取り込まれ 脅威と 肉体を滅 妖精である本体は死な  過程で(判読不能)似た民話を知っ 、人に化 羽根を織り特別な織物を作 魔法と判断。  呪いを織り込 剥が(判読不能)始めた。 少女に 目撃さ 、見るなのタブーの呪いが また、 完全な妖怪と化   後、自身から失われ肉体を

        • 『女龍神也の呪い』ビデオカメラ映像

          ※こちらも脚本形式で文章化。  撮影に用いられたデジタルビデオカメラの表示から、録画の日時はW教授が亡くなった日の夜らしい。  手振れが酷く、H・Nが急いでカメラを持ち出して撮影を開始したことが窺える。  映像や関係者の証言から、H・Nとシャルルがピーターの事件及び沼御前の伝説について調べるために宿泊していた旅館の玄関での出来事のようだ。  H・Nは扉の内側から、すぐ外側に立つ焦燥した様子で寝巻き姿のシャルルを映している。 H・N 「で、ど、どうしたのシャルル。どこ行くの

          『女龍神也の呪い』取材映像/2

          ※『取材映像/1』の続き。 W教授 「要約しますと、ある若い男性が沼沢沼で沼御前に遭遇して、何者かと尋ねたけれども相手は単に〝女の龍神〟としか答えなかったと。そこで、それ以降の彼女は単純に沼に住む御前様。ある種の女性の敬称ですね。つまり、〝沼御前〟とだけ呼ばれるようになったと。これはそういう、沼御前の名の由来を伝える記録のようでして。沼御前に言及した最初の資料ではないかと。それで、どうしてこの男性が沼沢沼を訪れたのかは書いておりませんので、そこに先ほどお話した、流星の記録が

          『女龍神也の呪い』取材映像/2

          『女龍神也の呪い』東蝦夷寄譚

          ※関連すると思しき箇所を抜粋。  つとめて。村にゐる若き男が沼沢沼をおとずると、沼の底より蛇の脚を生やせし麗しき女うちいでき。  男が驚きて「なんぢは何なり?」と尋ぬと、女は「我は女の龍神也」とばかりいらへ水中に消えき。  かくせることを男が村に伝へしより、ことさらなる名を名乗らざりしこの女は、ひとへに沼の女、沼御前と呼ばるるやうになりき。 #創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

          『女龍神也の呪い』東蝦夷寄譚

          『女龍神也の呪い』取材映像/1

          ※H・Nとシャルルによる、郷土史家のA大学W教授へのインタビュー。  会話のやり取りと単純な背景説明を脚本形式で文章化。  様々な歴史資料に満たされた室内。  テーブルを挟んで対面する位置から、古文書を手にしてソファーに掛けるラフな服装のW教授を撮影している。 W教授 「電話でお話しした、沼御前に関する最初の記述はおそらくこちらの『東蝦夷寄譚』にありますね。でもこれとは別にですね、西の空から沼沢沼に天つ狗が降ってきたという記録もございまして。あれはどこだったかな」 H・

          『女龍神也の呪い』取材映像/1

          『女龍神也の呪い』シャルルの手記

          ※シャルルの手帳にあった記述。前述したH・Nの調べた情報を頼りに自身の見解を述べたものと思われる。  例によって、関連しそうな箇所を日本語訳して抜粋。  『Affaire1』におけるおなつのエピソードについて、ぼくはバンシーを思い出した。死ぬ間際の人の前に現れて泣くというヨーロッパに伝わる妖精だ。この性質は、正体を暴かれて以降のメリュジーヌと似ている。行方不明から三日後に山伏が三日三晩祈願したというのも、メリュジーヌがリュジニャンの子孫が死ぬ三日前に現れるようになったという

          『女龍神也の呪い』シャルルの手記

          『女龍神也の呪い』その他の沼御前伝説

          ※H・Nの所有していた書物より抜粋 『事例1』  弘安年間、七月。おなつという少女が沼沢湖での遊泳中に行方不明となる。  彼女の村の人々は昼夜問わずおなつを捜索するも発見できず。約三日後、村に滞在していた上総国の山伏が、おなつを嫁に貰う条件のもと捜すことになる。  実宗は三日三晩、滝に打たれて断食祈願をし、おなつの居所を予言。彼の言った通りのところで彼女は救出されたが、話すことができない状態で、夕陽を見て泣くばかりの日々を過ごしたという。  死の間際、おなつは「昼間に沼御前

          『女龍神也の呪い』その他の沼御前伝説

          『女龍神也の呪い』フォーティアンX

          ※問題の音声はシャルルやH・Nやわたしの聞こえたままに、近辺の部分は動画の主な内容であるシャルルの発言を日本語訳して書き出す。 シャルル「……チャールズ・フォートに敬意を表して、こんにちは。シャルルです。……えー、もう報道等でご存知の方も多いと思いますが。この度。この度ですね。ぼくの相棒の。ピ、ピーターが。(啜り泣く)……すみません。ピーター・プランケットが、亡くなり――」 問題の音声 「オナル……ヂ……ラリ」 #創作大賞2024  #オールカテゴリ部門

          『女龍神也の呪い』フォーティアンX

          『女龍神也の呪い』H・Nの取材記述/2

           メリュジーヌの母のルーツはイギリスのアーサー王伝説に登場する妖精だそうだ。そこで、イギリス出身のピーターはフランスと故郷を結ぶようなこの物語の調査をシャルルに持ち掛けて、自分たちのチャンネルで扱おうとしたらしい。  では、なぜ日本に来たのか。  それが、福島県大沼郡金山町の沼沢湖の言い伝えをネットで調べて知ったことによるという。 日本のアニメが好きだったシャルルが、某有名な妖怪を題材とした和製アニメに登場した沼御前と、メリュジーヌとの類似点に気付いたのがきっかけらしい。

          『女龍神也の呪い』H・Nの取材記述/2

          『女龍神也の呪い』メリュジーヌ伝説

           かつて、フランスにレモンダンという騎士がいた。彼は不幸に見舞われていたところを、泉で美しい女性と巡り会ったことで救われたという。  女性の名はメリュジーヌ。彼女には魔法のような不思議な能力があり、それで助けてくれたのだ。  二人は恋に落ち、メリュジーヌの名の一部を取ったリュジニャン王家の始祖となり、大いに繁栄した。  レモンダンは幸福を獲得したが、二つだけ気掛かりなことがあった。  一つは、メリュジーヌが毎週土曜に行う自分の水浴びを覗かないよう彼に忠告していたこと。もう一

          『女龍神也の呪い』メリュジーヌ伝説

          『女龍神也の呪い』シャルルのメール

          ※H・N宛のシャルルのメールより抜粋。  友人のイギリス人であるピーター・プランケットと、おれは学生時代からの付き合いで、二人がメインでいわゆるユーチューバーをやっていまして、各種関連SNSでも少しは有名でした。  盾をもらえる程度の登録者がいたそのチャンネル『フォーティアンX』では超常現象の話題を提供していて、たいていはネットや図書館で調べられる程度の情報を流していましたが、たまに取材にも行っていて、その最中に事件は起きたのです。  それが、フランスの伝説に登場するメリ

          『女龍神也の呪い』シャルルのメール

          『女龍神也の呪い』H・Nの取材記述/1

          ※H・Nのパソコンに保存されていた文書より抜粋。  今現在、ぼくはテレビ局に勤めている。  空港で、来日した外国人に「あなたは何をしに日本に来たのか?」などと尋ね、同意が得られたら目的の旅路に同行するという内容の番組制作に携わっていたときのことだ。  番組自体の内容が明るめなこともあり、カットされたものもあるのだが、その中で興味深かったのがさるフランス人の来訪理由だった。   「イギリス人の親友が日本で亡くなった件について、調べに来ました」  そう語った彼はシャルル・P・

          『女龍神也の呪い』H・Nの取材記述/1

          『女龍神也の呪い』まえがき

           本作は、著者であるわたしの親友H・Nの取材に基づく未完成のドキュメンタリー番組を断片的な文章に起こしたものである。  わたしは一年の歳月を費やして追加取材や権利処理などをなそうとしたが、関係者のほとんどは一連の出来事に巻き込まれることを恐れた。そのため、実在の人物や団体、事件への配慮等から、一部の情報は削除や改変などを交え、モデルが特定できないよう編集などを加えてある。  この点を留意した上で、本作品をご覧いただきたい。 #創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

          『女龍神也の呪い』まえがき

          AI憎しでAIイラストを児童ポルノと呼ぶエセ二次オタの頭が悪い理由

          AIイラストの論点は多々あろうが、ここでは「実写そっくりな児童エロチカ的表現を問題視する連中」に絞って述べる。 児童ポルノの定義にこうあるように、年齢の存在する現実の児童の動画像が今の規制対象なわけだが、AIイラストを含むなら必然的にこの部分は変わるわけで規制対象は実在しない児童も含むことになるだろう。従って、今イラストを指して「児童ポルノ」と呼んでいること自体、犯罪者でない人を犯罪者と呼んでいるようなものでまず不適切でもある。 わたしは現実の児童を対象とする現行の児童ポ

          AI憎しでAIイラストを児童ポルノと呼ぶエセ二次オタの頭が悪い理由