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小説喫茶室

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限りなく実話に近いフィクション、とあるちいさな町にある喫茶店。特別なことは、何も起こらないはず、だった……。
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#オッサン

ふーん。だから?

ふーん。だから?

ラッシュアワーより少し早めに家を出て、
勤務先の最寄り駅近くにあるこじんまりとした喫茶店でホットコーヒーを飲み干す。
それが朝の儀式。今日もいちにち働くぞ。
ご老人は朝が早い。
目覚めの一杯は、馴染みの店でと決めている。
「いつもの」と言えば、目の前に運ばれてくる。
コーヒーにプラス60円でトーストとゆで玉子付きの
モーニングも注文出来る。バターかジャムを塗って貰う。何も言わなければバターだ。ジャ

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