焦ってはいけない。タイミングを見計らえ。

「焦ってはいけない。この子にはこの子なりのタイミングがあるのだ」

私は焦っていた。
娘は、3月末生まれ。

おっとりタイプ。
スポーツがあまり好きではない。
どちらかと言えば、家で絵を描いているのが好きな子だ。

ひらがなを読めるようになるのも、字を書けるようになるのも、すごく早かった。
だけど、どうもスポーツが苦手なようだ。

同じクラスの4月生まれのお友達とは約1年の差がある。
この年の1年は大きいことはわかっていたから、できるだけ差が縮まるようにしてあげたかった。


小さい頃から、どんくさい子だった。

ハイハイは後ろに下がる。
フリスビーを拾おうとして頭からフリスビーに突っ込む。
サッカーボールを蹴り返すつもりがどんどん遠くに行く。
ボールを投げるとき手と足が一緒。
ラジオ体操の動きがおかしい。
走るとだいたいこける。

私も大概どんくさいので、わが子だなと思う。
だからこそ、小さいうちから運動をさせたかった。

運動神経は遺伝じゃない

娘が1歳の時、体操のお兄さん、佐藤弘道さんの講演に行ったことがある。
弘道お兄さんは、「子どもの運動神経は遺伝じゃない。育つ環境だ」と言った。
小さいうちに運動をさせることで運動神経は良くなるというのだ。

運動神経は遺伝じゃない…。
衝撃だった。

そこから子どもには運動を!という意識が強くなった。

新体操の体験に行ってみた。
やりたくないと泣いて離れず、最後のリボンだけ振らせてもらって「たのしかった~」と満足して終了。
バレエの体験に行ってみた。
レオタードに着替えるだけ着替えて、椅子に座って見学。その場から一歩も動かなかった。

友だちの新体操やバレエの発表会を見に行くと、帰り道は飛んだり回ったりしているのに「やる?」と聞いたら「やらなーい」という。

保育園では、年長さんになると提携しているスポーツクラブの人が教えに来てくれる。
申し込みは自由だが、参加するのが当然かのようにクラブに入れてみた。
入ってから1年半が経過したが、今だに月1回のペースで辞めたいと言ってくる。

やらないといったことは意地でもやらない娘

一度、やらないと言ったことに関してはことごとく頑固で、意地でもやらない娘。
バレエはしてほしいなあと思いながら、2年経ってしまった。

スポーツはあきらめた方がいいのかな。
やっぱり絵とかそっちを伸ばしてあげるべきなのかな、とあきらめていた。
先日までは。

この間、たまたま友だちがバレエの体験に行くと知った娘。
私はいつ体験行くの?と聞いてきた。

チャンスタイム到来か?!
いやいや、ここは慎重に…
私「体験行きたいの?」
娘「見学だけする」

そうよね、やっぱり見学よねー
まぁ見学行くっていうだけ前進だわと思い、期待せず見学を申し込んだ。

当日、現地に着くと「体験する」と言い出した。
心の中でガッツポーズ。
いや、喜ぶのはまだ早い。
そう、前回は着替えたけど、じっと座っていたではないか。

タイミングがやってきた

さて、着替えが終わりどうするかなと見ていたら、普通にみんなのところへ入っていった。
そして、先生やお友達のマネをして一生懸命やってる。

これは期待できるのでは?
いやいや、無理にさせても、スポーツクラブのように辞めたいというに決まっている。

心の中で「やった!」と「喜ぶのはまだ早い!」を繰り返していた。

終わってから、さりげなく聞いてみた。
「面白かった?」
「面白かった!」

「習う?」
「習う!」

キターーーーーーーーーー

そっか、この子のタイミングは今だったんだ。

前回は、何が嫌か聞いたら、先生のしゃべっている内容がわからないから嫌だと言っていた。
バレエ用語が頭に入ってこなかったのだろう。

今は、先生の言葉も理解できる。
友だちのマネをしたらいいということもわかる。
できなくても、やってみるということを知っている。


今回はたまたま、友だちが体験に行くというから一緒に行ったけど、これを逃していたら、していないと思う。
私も、どうせしないだろうと娘に声をかけなかったと思う。

ママ友が私以上に、娘の習い事を気にかけてくれ、抜群のタイミングで情報をくれたのも、かなり大きい。


さて、これを書いている時点では、まだ申し込みはしていない。
本当にするのか、実はまだ疑っている私がいる。

明日、もう一度聞いてみよう。
「しない」って言われたら、このnoteは消そうかな…

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