結婚相手に求める理想の数々は、自分の自信のなさの数を表すようなもの
「結婚はゴールではない。」結婚をした人が口を揃えて言う言葉。私自身も結婚をして2年経った今、「結婚は始まり」であると感じている。
結婚したいと思い、全力で婚活をしていた頃は、とにかくはやく運命の相手に出会って、婚約指輪がほしいと思っていた。
Instagramを見れば、108本の薔薇の花束に高級ホテルの綺麗な夜景、そして憧れの指輪ランキングで1位を飾るハリーウィンストンの婚約指輪の写真。
まるで、プロポーズされると事前に知っていたかのような綺麗なドレスのような女性の姿。休日のはずなのにビシッとスーツを着ている男性との2ショット写真。何度もInstagramのキラキラな写真を見ては憧れていた。
私は、今の夫に出会い、上記のInstagramのようなプロポーズはされていない。同棲をすることをきっかけに自然な形で結婚する流れになり、婚約指輪は自分が欲しいデザインがあったので一緒に買いに行った。
結婚の記念に都内にある高級ホテルに宿泊したり、ホテルからデザートプレートを出してもらったりしたが、とくにInstagramに載せるようなことはしなかった。
当時の私は、もうInstagramで人に自分の幸せを見せびらかしたり、逆に独身の友達から僻まれるような自慢投稿をするのをやめようと思えるくらいに心が落ち着いていたからである。
夫と二人で話し合い、2人の幸せという形をどのようにすれば最大限にお祝いできるかを考え、二人の思い出の高級ホテルで美味しいご飯を食べてゆっくりすることで、楽しいひと時を過ごすことができた。
自分と夫が互いに幸せだと感じることができれば、心も満たされる。Instagramでわざわざ華やかな投稿をしようとは思わないのである。
実際に、結婚を華やかに自慢するような女性は結婚=ゴールだと勘違いしている人が多い気がする。
「私はお金持ちでこんなにサプライズしてくれる素敵な夫で出会いました。」そんな言葉がInstagramの投稿からはひしひしと伝わってくるが、実際のところ本当に素敵な夫なのかは分からない。
その時間は、本当に幸せなのだろうけど、実際のところは薄々サプライズされると感じていて、前もってInstagramように計画しながら写真を撮影して投稿している人も多いのではないかと思う。
また、サプライズしているほうも心から相手に喜んでほしくてサプライズしているのか、サプライズしている自分が好きなのか、いまいち分からないところでもある。
内面よりも、サプライズや物質的な物、プレゼント、目に見えないものでしか幸せを感じることができない女性は、男性の内面を本当によく見れているのか微妙なところである。
実際に結婚というのは、結婚相手から一方的に幸せを与えられるものではなく、互いに思いやり、支え合い、幸せを共有していくもの。どんな相手を選んだとしても、ギブアンドテイクの関係でいられない限りは、仲良し夫婦は成り立たない。
キラキラ華やかなInstagramの写真から想像もできない大きな壁を結婚をスタートとして友に乗り越えていくことになる。
結婚相手に求める理想というのは、自分自身が持っていないものであると私は思う。
自分でそれなりに稼ぎがあればお金持ちと結婚する必要はない。自分自身にステータスがあって、そこそこの会社に勤めていれば、相手が別に大手企業でなくても、学歴がなくても許せてしまう。
本当に心から優しい人であったら、相手の少しくらいのわがままを寛大に許すことができる。自分で自分を満たすことができる人であれば、どんな相手でも受け入れることができる。サプライズしてくれる人とか、おごるおごらないとか、そんな小さなことを気にしない。
相手に求めるものがたくさんあればあるほど、自分で求めているものを自分で叶えることができずに、結婚相手に幸せにしてもらいたいという気持ちが強くある。
何度も言うが、結婚はゴールではなく始まりである。
結婚したから幸せになりましたではなく、結婚してから互いに幸せを感じながら過ごせる相手を選ぶのが大事になってくる。