線分コマンド、だけじゃない!
AutoCADのコマンドには、線分のほかに構築線、放射線、ポリライン、マルチラインなどの線を描くコマンドがあります。
それぞれの特徴を知って、状況に応じてコマンドを使い分けると作業効率がアップします。
<線分って、なんだ?>
線分(せんぶん)は、数学に使われる概念です。
線分は、2つの点を結ぶ直線の一部分です。
線分は、両端が止まっている始点と終点を持つ線です。
こんな説明があっても学生のときは???でした。
製図のときも、あまり気に留めずに
AutoCADの[線分]コマンドでは、こっちとあっちでクリックして作図しましたね。
連続して作図できますが…何本かいても個別です。
<直線って、なんだ?>
直線とは、「無限に長く続く」まっすぐな線です。AutoCADでは、[構築線]コマンドです。
2点AとBを通る直線は「直線AB」と表記されます。
実行すると…画面いっぱいに表示され、ZOOM操作をしても、その先は見えてきません。
<半直線って、なんだ?>
半直線は「片側のみが無限に長く続く」まっすぐな線です。
AutoCADでは、[放射線]コマンドです。
例えば、クリックした始点からスタートしてまっすぐ無限に続く…終点の無い直線です。
[構築線]や[放射線]は、あまり使用することはないですが、大きな構造物やダム、土木などの設計図に使用する方には、長い線を描くときに便利なコマンドです。
☆補助線で使用するより、ダイレクトに描いてスマートに作業をしましょう!
描いた構築線や放射線を[トリム]コマンドで切り取りなどをすると「始点」と「終点」のある線分になります。
<作業の目的に応じて使う、特殊な線>
[線分]コマンドに操作が似ている[ポリライン]コマンドは、連続して作図した複数の線分は、一つのオブジェクトになります。データの削減や編集操作がしやすい面もあります。線幅や曲線も含めることができ、分解すれば個別のオブジェクト(線分)になります。
このほかに、[中心線]や[マルチライン]コマンドなど特殊な線もあります。違いを理解して、作図作業で適切に使い分けましょう!