セラムン二次創作小説『幸せ家族計画』

うさぎウハウハ編


「ママはぼくがまもる!」

物心ついた時から口癖のように長男太陽の大人びた口調を微笑ましく思っていたうさぎ。

「うふふ。それは頼もしいなぁ~ありがとう、よろしくね太陽くん」

うさぎは衛に瓜二つの小さな男の子は、まもちゃんが小さい時はこんなんだったんだろうなと思いながら愛しく見ていた。

「ママを守るのは俺の役目だ。取るなよ太陽」

まだ7歳の子供にライバル心剥き出しの衛。

「パパ大人気ないよ~。これからはぼくがママをまもるばんなんだ!パパはいんきょしていいよ」

どこでそんな言葉を覚えたのか、難しい言葉を羅列してマセガキだと衛は頭を抱える。

うさぎを巡り親子バトル勃発だ。

そうとは気づかず喜ぶうさぎは相変わらず脳天気だ。

「まもちゃんも太陽くんもありがとう。2人に守ってもらえるなんてママは感激」

脳内花畑である。

その様子を見ていた長女乙女は男性陣全員が母親に心が向いているのが面白くない。

「私は守ってくれないの?ママばっかズルいよ」

「あんたには彼氏がいるでしょ?乙女は彼氏に守ってもらいなさい。天馬エリオくん、カッコよくて礼儀正しくて中々いい子じゃない!ママ、好きよ」

「言っとくが、節度を持って御付き合いするんだぞ」

早くから恋人ができた早熟な乙女と、その彼氏を褒める愛妻うさぎを見て今度は衛が面白くなくてムッとした顔をしながら不機嫌に窘める。

「パパ、一抜けだね?パパはおねえちゃんまもるんだもんね!」

地場家は今日も平和です。



衛ハーレム編


「晴海、大きくなったらパパと結婚する!」

小さな時から次女晴海はパパと結婚する事を公言していた。

「嬉しいなぁ~。パパは晴海とならいつでもウェルカムだ。いつでも結婚してやるぞ」

衛はそれを嬉しそうに受ける。

「わーい!今日から晴海はパパのお嫁さん❤」

ドンッ!

「晴海、パパはママの旦那様なんだから取らないでよね!」

そう言って衛の右腕にしがみついてキャッキャしている次女の姿を見たうさぎは面白くない。

持っていたものを盛大に置き、突っかかって左腕に手を回し、大人気なく衛を取ろうとする。

2人で衛を取り合いする形になり、衛は両手に花のハーレム状態に鼻の下をのばして喜ぶ。

「はぁー」

それを傍から見ていた長女乙女13歳はまたか…と言った感じで深いため息を着く。

「晴海、あんたまだそんな事言ってんの?パパとはどう足掻いても結婚何て出来ないのよ?」

「そんな事無いもん!出来るもん!するんだもん!おねーちゃんのいじわるぅ~自分が相手にして貰えないからって私に当たんないでよね!」

「当たってないわよ!私にはエリオくんがいるんだから」

「じゃあいいじゃん!これからデートなんでしょ?早く行きなよー」

長女乙女と次女晴海は普段は仲良しだが、父親が絡むとちょっとした口喧嘩になる。

「まぁまぁ2人とも、パパはみんなのパパだから喧嘩して困らせないでくれ。乙女も昔はパパと結婚するって泣きじゃくってたんだぞ!覚えてないのか?パパは寂しいよ…エリオくんもいいけど時々はパパの相手もして欲しいよ」

「バッカみたい…」

暴言を吐いて家を出ていった乙女を他所に、その場にいた全員があっけに取られた。

「乙女ねーちゃん、はんこーきって奴?それともよっきゅーふまんってヤツ?すごいねー」

長男太陽の得意気に言い放った衝撃の言葉に固まる衛とうさぎであった。





おわり



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