セラムン二次創作小説『思わぬ贈り物(クン美奈)』
「はい、プレゼント!」
クンツァイトは誕生日でもなんでもないのに突然美奈子から渡されたプレゼントを見て固まった。
「どういう風の吹き回しだ?」
普段何も無いのにプレゼントの送り合いはしない上にケチで定評のある美奈子からのプレゼントに動揺し、何か後ろめたい事や裏があるのではないかと思い予防線を張る。
「何よ、やましい事や裏なんて無いから普通に貰いなさいよ!」
ちょっとキレ気味に渡し付けてくる。
素直に受け取り中を開けるとインナー類で更に固まる。何だこれは?
「ヒートテックか?何でだ?」
「あんたって悪の組織にいた時の軍服、前はだけてたじゃない?北極圏Dポイントってクソ寒い所にアジト構えてたじゃない?見る度寒そうだなと思って」
「今は北極圏なんぞには住んどらんぞ!」
「分かってるわよ!でも今から寒い冬が来るんだから有って損は無いはずよ?寧ろ暖かいから重宝するわよ!有難く貰っときなさいよ」
そう言われ、まぁそれもそうだと思い有難く貰っておくことにした。
「ありがとう」
「どういたしまして」
健康に気を使ってくれる優しい彼女に素直に嬉しくなる。この冬は風邪引かなくて済みそうだ。
だがこのヒートテックが後に飛んでもない悲劇をもたらす事になるなんて2人は知る由もなかった。
おわり