セラムン二次創作小説『不意打ち(クンヴィ)』
今日もいつもの様にプリンセスの護衛で地球に来ていた。
そしていつもの様に護衛が一緒だったクンツァイトと遠くでお2人を見守っていた。
空が曇ってきて雨が降りそうと言いながら屋根のある所に移動していると降り出してきた。
月には天候の概念が全くなく、最初は空から水や涙が落ちてきたんだと思って驚いた。
それでも何度か経験していくうちにすっかり当たり前になって来た。
それどころか地球は天候に左右されて不便だとさえ思えてくる。
そんな事を思っていると遠くの方で光の閃光が見えた。
何だろう?と思っているとバリバリッと凄い音がなり、驚いて「キャァーッ」と悲鳴をあげて勢いでクンツァイトにしがみついてしまった。
抱きつく格好になってしまい恥ずかしくなって慌てて離れる。
クンツァイトを恐る恐る見ると突然抱きつかれて固まっていた。
「ご、ごめんなさい。急に音がしたからビックリしちゃって…」
「ああ、無理もない。雷は初めてだったか?」
「今のが雷って言うのね?聞いてた以上で驚いたわ」
「怖いもの知らずかと思ったが、ヴィーナス殿は雷は苦手かな?」
「そ、そんな事ないわ!初めてだから本当に驚いただけですぅ~。次は大丈夫よ!」
「ハハハ、そりゃ次が楽しみだ」
「笑ったわね!酷い」
「すまない。雷はジュピターだと思えば良い」
「なるほどー確かにそうね」
上手いこと言うなと思いながらも弱みを握られてしまったことと抱きついてしまった事に動揺していた。
絶対次は驚かないんだからね!
おわり
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