日々徒然

いくら足音を忍ばせて下りてもミシリミシリと音がしてしまう階段。この家は築何年だったかな。
いつも家の中を裸足で歩き、何度スリッパを履きなおしてもどこかへ置いてきてしまう私が、この家にきてからスリッパを履くようになった。まだ仮住まいのような間借り人のような、そんな気持ちがあるのだろうか。今まで暮らしてきたマンションと違い、一軒家の歩く距離の長いこと。そしてこの窓の多さ。まだあまり足を入れていない部屋もある。開けたことのない棚もある。入っていいのか触れていいのか、いまだに迷ってしまう。/

一番好きな場所。お店の屋上、洗濯物干場。一番空に近いし風もよく通る。朝は今年初めてクマゼミの声を聴いた。ああ夏が始まるのだなと思いながら洗濯物を干していると、今度はあちらからツクツクボウシの声がする。下のお店横の花壇からは虫の声も聴こえるし、なんだか季節が曖昧になって不思議な気がする。空気は熱い。やっぱり夏のはず。/

それでもなかなか雨の季節が終わらない。紫陽花はとうに枯れてしまい、夫と娘が早々に花を切ってしまった。雨の中に立つ紫陽花は枯れてもまた美しいのに。虫嫌いの2人はその葉の陰にある水道の蛇口をひねるのが毎回嫌でしょうがないらしい。特に夜などは姿の見えない虫の声に、まず威嚇するように大きな足音をたてたりする。
朝と夜と。1日はそれだけで終わっていくような毎日だったり。/

体重計にのらなければよかった。熱っぽい時は体温計で計らないように。数字を見てたちまち足元から力が抜けていくようだった。こんなに痩せたことは大人になってから初めてだと思う。体型維持にはジーンズを履く。そのジーンズが入ればよし、多少キツくなれば要注意。ブカブカになってしまった。要要注意。/

見なかったことにするもの、聞かなかったことにするもの、気がつかなかったことにするもの、大人になるとそんなものが増えていく気がするねと友人と話した。上手く流せるようになるといい。上手く揺蕩うようにも。

朝も夜もあの日もこの日もみんな纏めて徒然。始まる3連休。忙しくなるだろう。おはよう、世界。