軽率に好きだと言って
大学に入ってからというもの、色々な創作者と出会う機会が増えた。映像に演劇に詩に音楽にイラストに、きらきら光る作品を生み出す人を、自分のすぐ間近に見れるようになった。不思議な縁があって、僕もその一人になった。作品の面白さが、嬉しくて楽しいだけじゃない、苦しさの底から見出されたとてつもないものだと知った。
何かを観に行ったり読んだりしてそれを受け取った僕は、気付けば使命感を抱いて、創り上げたその人に向かうようになった。「この作品好きです、僕は!」と一言でも伝えるようになった。
今振り返ると、自分の事ながら、本当に良かった。きらきらの創る人と、創られたもの。それらはそれゆえに、いつ耐え切れずに消えてもおかしくない。こんな事もやっと分かるようになれていた。薄っぺらいとか軽いとか言われたって、意地でも「好きだ」と伝え続けようと思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?