(R18)【産まれて初めて】#2 気づいた心情
来音「今、お茶を出すわね」
そういい、彼を椅子に座らせ、台所へと入る。そして、彼はやっと落ち着いたのか、自身のソレを下着の中へ、ズボンの中へとしまった。
来音「はいどうぞ。色々質問したいのだけれど、とりあえずは手を洗いたいかしら…?笑」
冗談かのように私は言う。真剣に言うと、私も彼も緊張で死んでしまいそうだと思ったから。
煌「は、はぃ……。」
彼は小さな声で返事をした。私は彼を洗面台まで案内した。彼は念入りに手を洗っていた。そうして、また席に着く。
来音「ねぇ、色々質問してもいいかしら?」
煌「はい。どうぞ」
来音「何故貴方はこんな深い森へ?」
まず気になっていたことを色々質問して、相手のことを知る。そう母から昔教わった。
煌「ちょっとした散歩のつもりだったんですが、、、結構深い所まで入ってしまって……それであんなことに…あはは」
なんて言葉を返そうか凄く迷った。そして、私が思いついたのは、
来音「そう。今夜はうちへ泊まっていきなさい?今から出ると、帰る途中で暗くなってしまう。そうすると危ないから」
私の家に泊まらせることだった。深い意味は無いが、これが最適解だろう。少しやましい気持ちもあるが…ないことにしようそうしよう。
煌「そんなっ…いいんですか?」
来音「はい。もちろんです。こうやって話している人が死んでしまうのは嫌なんで笑」
煌「助かります!あ、でも俺追い出された身でお金もないので、、恩返しが出来ない……」
来音「そんなことしなくて大丈夫ですよ。話しているだけで十分ですから」
彼女は優しい笑顔で俺にそう言ってくれた。あんなことがあって、俺の頭の中はやましいことでいっぱいで、女の子の家に泊まったら気が気でなくなることはわかっている。けど、死ぬのは嫌だから言葉に甘えることにした。そして俺は、彼女に惚れてしまった。
来音「お風呂入ります?家を出る前に私はもう入ったので、どうぞごゆっくり浸かってください」
煌「でも、着替えがないんですよね。俺」
来音「そうしたら、生前父が使おうとしていた一度も使ってない下着や服がありますけれど…それでもいいですかね?」
煌「貸してくれるんですか…?来音さんが良ければそれで大丈夫です。」
来音「もちろんです!今持って来ますね。」
俺は幸運だ。都合よく、使っていない服があるとは、今年一の豪運かもしれない。そして俺は、彼女から服をもらい、風呂に入る。
煌「んーーっはぁ、、疲れた体に染みるなぁ〜」
彼がお風呂へ入った。そして私は自分の気持ちが1人になって分かった。一目惚れだ。私は彼のことが好きなんだ。どうしようか。きっと彼は迷惑がるだろうな。私は今までこれほどまでの気持ちになったことがない。そして私は決意する。
来音「今日会ったばかりだけど、、好きだと言おう。」
ズバリ、彼がお風呂から出てきたら言おう。私は行動力だけはある女だ。言うだけ言おう。そう決意した。