産後うつの自分と生きる

この夏に、第一子を出産。
初めてのお産、体の急激な変化、何をするにも助産師さん頼みの入院生活。
入院中に、風邪をひき、急激に食欲がなくなり、
体が痺れて眠れなくなった。
今思えば、すでにたくさんのサインがあった。

けれど、全てが初めての私は、
「みんな同じくらいしんどい思いをしている」
「誰でも乗り越えられるもの」
と決めつけて、不安を抱えながらも
見て見ぬ振りをしたまま、退院してしまった。

その異変は、すぐに無視できないものになった。
説明できない不安、焦り、恐怖の感覚。
夫が近くにいないと、不安で数分も過ごせない。
食欲はないし、ゲップと嗚咽が止まらないのに、
何かを食べなければと感じて食べ続ける。

ほんの数日で、感じたことがないほどの
強い恐怖感に襲われた。
私は荒い息をしながら泣いた。とにかく泣いた。
それが何分経っても治らない。動悸が止まらない。
ずっと怖い。この怖い気持ちが続くことが、
自分が自分でなくなることが怖い。
この先生きていけないのではないか。
我が子を育てられないのではないか。

そうして産院に駆け込み、その日のうちに
なんとか心療内科を受診。
服薬を開始した。


◯ー◯ー◯ー◯ー◯ー◯ー◯ー◯
出産から2ヶ月以上が経った今、
家族の力をたくさん借りながらも、
無事に生活を送る事ができている。
でもまだ、寛解はしていない。

職業柄、精神疾患について、人よりは多く学んできた。
それでも、私はずっと他人事に思っていた。
自分が当事者になることはないと、どこかで決めつけていた。
机上で学んだうつ病の理解と、実際に自分が体験しているうつ病は、全く違っていた。

私は、これからうつと共に生きる。
寛解はしても、うつになったことは消えない。
元に戻るのではなくて、以前とは少し違った
自分になる。
より自分を大切にして、日々の生活を楽しむ自分に。
そのために、面倒くさがらずに
自分の不調を見つめて、受け止めて、ケアする。
自分の世話を、怠らない。
それが、これからの目標。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?