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[中国]リノベ完了後の赤坎鎮を再訪 (2023-08)

はじめに

赤坎鎮は350年の歴史を持ち、ヨーロッパ風の建物とみごとな騎樓で我々外国人を魅了していた老街でした。(参照)
しかし再開発が決まり立ち退きがはじまり・・・。
自分が最後に訪れた2018年3月には立ち退きがほぼ完了しており、廃墟感が漂っていました。

2018年3月当時

その後どうなったか気になってはいましたが、開平は割と辺鄙なところにあるので行きにくく、さらにコロナの流行が始まったりでチャンスを逃しているうちにはや五年半・・・。あの場所がいまどのようになっているのか、自分の目で確かめるために今回の再訪を決意しました。




現地までの交通機関を検討

選択肢として以下の2つのルートを検討しました。

  1. 高鐵ルート

    • 香港・西九龍駅から広州南まで行き、そこから乗り換えて開平南まで行く

  2. 直通バスルート

    • 香港から開平まで深圳湾経由のバスで行く

1のルートがどう考えても一番早いのですが、気がついたときには早朝の広州南行きチケットは全て売り切れ。というわけで強制的にバスルートを選択することになりました。

香港から開平への直通バスは環島中旅から出ていて、実は中旅の方が少し安いのですが自分は環島を選びました。理由は赤坎鎮行きローカルバスの始発駅である開平義祠汽車站で降りることができるからです。

チケットの価格は200HKD、オンラインで購入しました。

開平に行く場合目的地は江門に
降車駅は開平義祠汽車站を選択

ちなみに開平まで4時間以上かかるので、朝7時45分のバスにしました。
バスはトイレ付きではなく、トイレタイムは深圳湾と途中のサービスエリアのみですので朝からコーヒー飲み過ぎは割と危険です。

サービスエリア

香港から開平へ

まずは乗車場所として指定した場所で紙のチケットを受け取り、行き先が書いてあるシールを貼ってもらいます。ここから乗るバスは深圳湾までで、中国各地に行く人たちが一緒に詰め込まれるため結構混んでいます。なお、チケットに書いてある座席番号には意味はなく、各々好きな場所に座れます。

深圳湾で中国側に入れば各地へ行くバスが待っているため、自分が乗るバスを自力で探します。

環島のバスはピンクを目印に探すとすぐ見つかります

外国人はイミグレ通過に時間がかかることが多いので、ちょうどいいバスに乗れず次のを待つ羽目になったりすることも多々ありますが、この日は早朝だったためすんなり入国&乗り換えができました。開平行きのバスは土曜にもかかわらず早朝なためかかなりガラガラ。座席指定もありません。

上述の通り途中サービスエリアに寄りますが、トイレ休憩ぐらいの時間しか与えられません。置いていかれたら怖いので出すもの出したらさっさとバスに戻りましょう。

7時40分に上環港澳碼頭のビルの下から出発したバスは12時過ぎてようやく開平市内に入り、最初の降車地である水口車站を経由して義祠汽車站に到着。ちなみに水口の方がメジャーなのか8割強の人が降りていきました。

義祠汽車站

開平南行きのバス602もここから出ています。


義祠汽車站から赤坎鎮へ

義祠汽車站から赤坎鎮へは606のバスで一本です。本数は15〜20分に一本程度。目的地までは30分ぐらいかかります。
料金は5元でした。Walletに入れてあった羊城通で支払いましたがAlipayHKの羊城通乗車碼でも多分いけます(香港居民向け情報)。

バス乗り場には時刻が表示されていますが、始発にもかかわらず時間通りには出発しません。むしろバスは近くに停まっているのにこっちには来ない。

赤坎鎮行きは5番乗り場から出ます

606は生活の足にもなっているバスなので、途中ばんばん人が乗り、そして降りていきます。しかし赤坎鎮まで乗っていたのは自分だけでした。どうやら他の皆さんは自家用車か観光バスで訪れているようです。イイデスネ。

終点の一つ前に赤坎古鎮景區正門という駅があったので、何も考えずにそこで降りましたが、何もない。

何もない!!

そう、実はこれは巧妙な罠(嘘)で実際に降りるべき停留所は赤坎古鎮景區停車場。なぜ正門という名称にしたのか命名者に問いただしたい。

進行方向へ少し歩くと車にとっての正門が見えてきます。
ここから入場口までがまたしても遠い。

赤坎鎮(赤坎古镇旅游度假区)

住民たちを追い出したあとの赤坎鎮は、なんと赤坎古镇旅游度假区と名をかえ有料のテーマパークとして営業していました。

ネットで検索すると一月の開業時点では一日の入場者を制限しているとあったので、事前にTripコムでチケットを購入していました。価格は64HKDちょい。

しかしそんなことは全くの杞憂にすぎなかったのです。

なぜなら・・・

入場口手前のエリア

ガラガラだったから!

しかも中国あるあるで入口までがものすごく遠い。

Tripコムで購入したチケットはバウチャーにQRコードが付いていており、チケット売り場などで交換等もする必要なくそのまま入口でスキャンするだけでした。

園内にはなぜか存在しなかったはずのトラムも走っている。

しかも50元
突然のトラム!!

ただ、このトラムは2階席だと上から街を見下ろせるのと、ところどころ仕掛けもあるので、時間に余裕があれば乗ってみていいと思います(乗った)。

園内マップ
同じような建物が多く迷子になりやすい

さて中身の方ですが・・・。

園内はこんな感じ
建物にはお店がぽつぽつ入っています
碉樓!

こんな感じに元からあった建物はそこまでピッカピカに修復されずに古さを残したまま保存されています。

めちゃくちゃ狭くて急な階段がある建物
部屋の中には入れませんが、ここまでは行けました

新しく建造したと思われる建物も多く、数軒のホテルも園内で営業していました。夜は22時までやっているそうなので、多分ライトアップもすごいんでしょうね。

園内にはカフェやレストランもそこそこあります。しかしお値段高め。

黑椒牛柳絲炒意粉
微信の美団ミニプログラムで支払います

自分が訪れたのは平日で、園内はどこもかしこもガラガラでしたが夕方近くになると人が増えてきました。他の観光地(碉樓など)を巡ったあと、最後に訪れるような場所になっているのかもしれません。

あんなに風情があったかつての赤坎鎮の面影はなくなってしまいましたが、ピカピカ電飾リノベにはなっておらず、街ごと保存しようとする試みは感じられます。


帰路

駐車場に606のバス停留所がありました。

ゲートを出てまっすぐ歩くと出発待ちのバスが見えるのでわかりやすいと思います。

始発では誰も乗っていませんでしたが、往路と同じく途中の乗り降りは結構多かったです。

再びの義祠汽車站

ローカルバス乗り場の横の建物内に長距離バスのチケット売り場があります。香港行きもそこで買えます。
復路はさすがに高鐵でしょう!と思ってましたが17時に太子行き(あとで知ったのだが屯門でも降りられるらしい)があったので、それで帰ることにしました。

が!

ここで事件発生です。
POSが壊れて微信も支付寶も使えず支払いは現金のみとのこと。

ぼく「香港までいくらですか?」
チケット売り場の人「180元です」

そんな金(現金)持ってるわけないやん。ここ中国やで? (心の声)

結局オンラインで購入して事なきを得ましたが、中国に行くときは現金も少しは持っていったほうがいいという教訓でした。港幣も使えませんよ!!

長距離バス用待合室

なお、往路と違い復路のバスは座席指定制です。チケットに印刷してある座席に座りましょう。始発は空席が多いので油断しがちですが水口から大量に乗ってきます。

復路も途中でサービスエリア休憩があります
夜も更けてようやく深圳湾・・・

深圳湾の大陸側でバスを降りるときに運転手さんが「香港側に入ったら○番に行け」と指示してくれますが、場合によってはオール広東語なので心の準備をしておきましょう。運転手さんによっては普通話でもアナウンスしてくれることがあるのですが・・・。


今回の費用

香港〜開平義祠汽車站のバス…200HKD * 2
義祠汽車站〜赤坎鎮のバス…5元 * 2
赤坎古鎮入場券…64.93HKD
赤坎古鎮トラム乗車券…50元
昼食…73HKD


まとめ

現在の赤坎鎮を一言で表現すると・・・

赤坎鎮は古鎮のテーマパークになっていた!

につきますね。
もうあの頃の赤坎はもう戻ってこないのだ・・・。だが最低最悪の結果でもない。

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