FX会社ってどうやって設立できるの?
一般的にFX会社は通貨の証券会社のようなものですが、国内でも多数の金融に関係のない会社が経営しています。さらに海外を含めると大小様々な会社がFX会社を設立していて、ネットで口座開設をすることが可能です。
となれば「FX会社ってそんなに簡単にできるの?」という疑問が浮かぶと思います。
答えからいえば「簡単に設立できます」です。
FX会社を設立する為には様々な法律の壁と資金の問題があると思いがちですが、実際はそうではありません。結構簡単に事業を開始することができます。
では、実際にどの様にFX会社を設立しているのか説明をしていきましょう。
まず、FX会社をするのに用意が必要なのは大きく3つになります。
・法人会社
・取引アプリ(ソフト)
・資金投入先会社
です。
順に説明していきますと、法人会社は当然なのは分かると思いますし、設立は普通に設立すればOKです。また、国内・海外どちらの登記でもOKです。
次に取引アプリ(ソフト)ですが、これは自社開発を行うか、アプリを提供しているソフト会社と契約を結ぶかの2択となります。大手の国内FX会社はほぼ自社開発しています。ただ、自社開発になれば費用がかなりかかりますので、その他の会社はソフト会社と契約をしていることがほとんどです。通常はソフト会社と契約を行います。 そういったソフト会社で世界的に有名でシェアトップの会社がMeta Quotes社で、提供ソフトがMT4やMT5になります。
実は、MT4やMT5はチャート表示とトレードを行う為の機能があるソフトですが、それ単体ではトレードはできません。アプリでダウンロードをしてもデモトレードができるだけになります。
実際に取引をする為に最も重要なのが資金投入先会社との契約となります。FX業界ではカバー会社と呼ばれる存在で、一般には一切出てこない存在です。
トレーダーがFX取引をするのに口座が必要なのと同様、FX会社も市場へ資金を投入する為の窓口となる口座のようなものが必要になります。
FX取引はインターバンクという銀行等が相互取引している市場で取引が行われますが、それらインターバンク銀行との口座は相当額の資金がなければ持つことが出来ません。FX会社で実際に契約ができているのは大手FX会社(有名というのではなく、実際に資金量及び信用がある会社)だけになります。
その為通常のFX会社はどのようにしているのかといいますと、インターバンクの口座を持っていて、仲介している会社が先程お伝えしたカバー会社となり、そことの"つながり"を持つことでインターバンクへの資金の流れを作るのです。そして取引ソフトへ表示する相場情報もカバー会社から提供してもらう必要があります。
"契約"と書かずに"つながり"と書いたのには理由があります。 実は大抵のネット情報では間違いがあり、FX会社は全てこのカバー先会社と契約を行っている様に記載されていますが、実際はそうではありません。このカバー先会社との契約も簡単にはできないからです。 契約の為には資金だけではなく、信用性も必要だからです。FX会社を設立したいから契約をしてほしいと思っても契約条件を知ることも容易にはできないくらいのレベルですし、そもそも問い合わせ先がわからないと思います。
実際先程記載しました取引ソフト会社のMeta Quotes社との契約も、カバー先程難しくはなくても、それなりの資金量と信用性が必要ですから、まずその段階を超えることも容易ではないのです。
では、「さっき書いていた簡単にFX会社ができるとはどういう意味?」となると思います。実はかなりのFX会社が利用しているシステムがこれになるのですが、それは、取引ソフト会社とカバー会社両社と契約している会社と契約をすることなのです。FX業界ではこの契約を「White Label」契約といいます。
これは代理店契約等とは異なり、いわばそれらのシステムをレンタル契約するだけの契約になり、FX会社としてはなんら変わりはありません。ですから自社が独立してFX会社として運営ができるようになる契約になります。
この契約が可能な為にFX会社を一般的に思われるよりも簡単に設立できると書いたのです、ただし、この契約も費用は必要ですし、その費用も統一されているのではなく、契約金やランニングコストが高い会社から安い会社まで様々ありますから一概には言えません。ただ、このシステムのおかげで業界への参入は比較的容易にできる様になっているのです。
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