【コラムとご報告】「経験がないからできない」じゃない 2022-04-06
さて、今日は。
最近転職しました。
前職では、医療福祉業界の人材エージェントをしたり、事業の立ち上げでベトナムに行ったりしてました。無知な若手にたくさんチャンスをくれる会社で、無難で当たり障りのない社会人生活にならなかったことを、心から感謝しています。
この4月からは、子育てロボットの会社に入りました。学生時代の友人が代表を務めるスタートアップで、前職とは全く違う業種、規模、関係性で、早速いい刺激を受けまくっています。
そんなこんなで、「やったことないからできない」というのはイケてないよね、というのはみんな気づいてるのですが、そういう話をあらためてします。
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経験がないからできない、知らないからできない、なんて言ってしまうと、例えば社会人1年目は何も経験がないので、経験がないことに手をつけない限り、一生何もできずに終了です。
例えば、僕は前職には新卒で入社したので、転職したことのない転職エージェントでした。初めのころは、「転職をしたこともないやつが転職相談に応えるってどうなんだろう?」と思っていて、日々、ウジウジした気持ちを押し殺しながら仕事をしていました。
転職をしたことがないので、「なぜ転職したいのか?」「どのように転職するといいのか?」「本当に転職すべきか?」などなど、当事者としての認識はないわけで、当時はそれが問題なのでは?と思っていました。
この気持ちは次第になくなったのですが、今思えば、「転職経験者は他人の転職に良いアドバイスをすることができる」なんてことは当然ないので、全く問題ではなかったなと。
転職をたくさんした人、というのは、転職をたくさん経験しているわけですが、中には転職で失敗をしまくっている、というパターンもあるので、転職を経験しているから、転職相談できる、というのは変な話です。
6年関わって、転職エージェントに必要なのは、その人の課題を主観的にも客観的にも把握した上で、その課題に結びつく提案ができることで、要は問題解決能力見たいなことでした。
これは別に転職をしたことがなくてもできます。
というので、2年目の途中くらいからはそんなことは気にせず、「やったことなくてもできることもあるし、むしろそんなことばっかりだ」と思ってました。ベトナムに行ってからも「やったことない」を理由にすることはなかったと思います。
というわけで、別に経験してなくてもできること、というのはたくさんあるはずです。
、、、という前提で自戒も込めてもう一つ。
前職は創業30年で、従業員も1000人以上なので、非上場ではありながら、それなりに分業されてました(責任の範囲がある程度決まってた)。
で、今は0→1がたくさんのスタートアップなので、少し見渡せばやることがあるような環境です。
お恥ずかしながら、その”やること”に怖気付く場面がちょこちょこあります。
前職で、「やったことない」は言い訳にならないと早々に気づいて、そんなの当たり前じゃんとすら思っていたのに、ここにきて怖気付いてしまっています。
この理由は、「やったことないこと」の範囲というか、これまで自分の周りに転がっていた「やったことないこと」とは全く違う見え方のものがたくさんあるからです。
というのも、先にも話したように、これまでは自分の役割の範囲がある程度決まっていたので、「やったことない」とはいえ、今思えばそこそこ想定できるものばかりでした。
今は役割も環境も変わったので、役割の種類も増え、その範囲も広がり、「やったことない」を捉え直すべきだなと思います。
(こんなこと言ってられなくて、代表を務める友人は、この1年で僕の100億倍の「やったことない」をやってきてます、負けてられません・・・)
そんなこんなで、新しい「やったことない」に踏み出すことになりました。
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思えば、子どもの頃から考えたら、今までやってきたことなんて全部「やったことないこと」です。その度にいろんな気持ちを抱きながら、できたこともできなかったことも、自分の財産になっています。
怖気付いてはしまいましたが、大人になってからこんな気持ちになれるのは、あらためて喜ばしいことだなと思います。
転職を機に、「やったことない」を捉え直すことができて、当事者意識の持ち方もアップデートされたと思います(され始めてると思います)。
新しい環境、頑張っていきます。
では、今日はこの辺で。
2022-04-06