見出し画像

マンズィーニへの質問を募集しますーデザイン文化の創造へ

先週、エツィオ・マンズィーニの『日々の政治 ソーシャルイノベーションをもたらすデザイン文化』が発売になりました。マンズィーニの本を訳そうと思ったのが、2019年1月。出版社はいつか決まるだろうと(笑)、その年の春くらいから時間をみつけてはバールでノートに手書きで訳のメモを記しはじめました。

今年の初めにはおよその訳ができ、図らずも3月からスタートしたロックダウン以降のおかげで(?)、静かに推敲を重ねることができました。

正直に言って、一日でさっと読んで「ああ、面白かった!」とは言えない本です。読むのにはそれなりに苦戦するはずです。範囲のとても広い地平を視野に入れ、同時に深さにも配慮できないと、なかなか「分かった」と思えない本です。訳したぼくが、それは保証します!

でも、あるレイヤーまで行き着いた時、「ああ、そうか!」と大きな声で叫びたくなる瞬間、あるいは「う~ん、そうだったか・・・」としみじみと思えるはずです。深い喜びを感じます。

ぼく自身がこの本に嵌ってしまったので、多分、嵌る方が続出とは言えないまでも(そうなればうれしいですが)、それなりに「この分かったか、分からないこの感覚でいいのか、確かめたい」という読者が今後いらっしゃるだろうと想像します。「ここはどういう意図で考えるべきだろうか?」と思う方も。

こういったもやもやを深い理解への入り口としてとらえ、ぼく個人のプロジェクトとして、動画を作ろうと思っています。今、2本を考えています。

1本目は『日々の政治』に関する質問やコメントを読者の方からいただき、それらを整理したうえで、マンズィーニ本人に答えてもらう動画です。そうですね、40-50分の動画です。もちろん、ぼく自身が答えられるものは、直接お答えします。ですから、フェイスブックのメッセンジャー(←ここ)にメッセージください。11月中旬くらいに動画の制作をするので、それまでにお願いします。

2本目は、意味のイノベーションを提唱している『突破するデザイン』の著者、ロベルト・ベルガンティとマンズィーニの対談です。訳者あとがきに書きましたが、ぼくがマンズィーニの本を訳そうと思った最初の動機は、センスメイキング領域が、日本の読者の間で極めて限定的に捉えられている傾向があると感じたからです。社会や人々がイノベーションの主体として語られる時代にあって、企業の商品企画にとどまった意味形成など、それこそあまり意味がありません(また、この意味形成なしに文化創造もありえません)。

お2人からは協力頂けるとの返事を得ているのですが、ベルガンティが今秋はハーバードビジネススクールの授業で超多忙のため、年明けに実施しようと目論んでいます。この対談のシナリオは基本的にぼくを含めた3人で決めますが、もし1つ目と同様に、この2人に話してほしいとの内容があれば、それもぼくあてにメッセージを送ってください。

あっ、そうだ。以下のオンラインイベントの際に質問を寄せてくださっても結構です。

それでは、よろしくお願いします。


いいなと思ったら応援しよう!