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女性が創作サークル作るときは承認欲求モンスターに注意

ブログ書く主婦のANSYです。
私は絵とか文章をかいて、ストーリー作りをするのが好きだ。
趣味の延長で、創作サークルにいくつか入った。
そのときの失敗談を書く。

私は創作サークルに、いくつか入った。
同人誌作るサークルとか、美術的な活動をするサークルとか。

私がストレスを感じて退会したのは、とある「オリジナル創作同人誌サークル」だった。
もう、会員の多くが「承認欲求モンスター化」して、居づらくなった!

最初は普通に趣味的な創作サークルだったわけですよ。
絵やマンガ描いて送って、コピーで同人誌にまとめてもらって、それを日本全国のいろいろなところに住むメンバーに郵送するという、きわめてシンプルで、穏やかな場だった。

みんなで感想を書く「おしゃべりのページ」みたいなのがあって、ここから地獄が始まった……。

最初は「皆さま協力し合って、とてもいい本が作れました!さんきゅ~」
みたいなゆるいコーナーだった。
私も「創作意欲がわきますね!これからもよろしくです☆彡」って書いて、あとは自分のイラストや作品を掲載してもらうように、淡々と原稿を送った。
ほのぼのというか、まあオリジナル同人誌だし、そんな感じで進む、はずだった。
いつしか会員数が増えてきた。ほとんどが女性だった。

ある時期から「××さんのイラスト、かっこいいです!ちょっと鬼滅の刃っぽい雰囲気ありました」とか、名指しで褒めるのが増えてきた。
この「名指しで褒める」というのが、だんだん主力になってきて、本当にめんどくさくなった!
なぜならば、褒められた××さんは、ありがとうのお返事ともに、その送り主であるお相手をまた名指しで褒め返す、という「褒め合い連続地獄」に陥った!
これがサークル主宰者を悩ませた。私も困った。

サークル主宰者(女性)は「このサークル専用サイトもありますし、感想を書くのはそちらにしていただけませんか?」とネットで発表した。
それもそうだ、細かい感想の送り合いは、文字数が多くて誌面を奪ってしまうのだ。
会員数は20名以上いたし、複数の創作物を投稿する人もいた。
それにいちいち名指しで褒め合うのは、実際問題として、手間もかかる、ページ数もかかる。印刷代だってかさむし、本が重くなれば送料も増える。

しかしサークル主宰者の提案は、多くの会員によって反対されたのだった。
これには私も驚いた。

「そんなこと言わないでください。コミュニケーションを楽しみたいです」
「お言葉をいただけて嬉しいです。それが印刷されて手元に残るって、ステキじゃないですか!」
そんな意見が多くサイト上に書き込まれ、主宰者は沈黙し始めた。
私は悲しくなった。……この人たち本気で言ってるの?誰が編集して印刷すると思ってるの?
主宰者がどれだけ苦労して定期発行しているか、想像……できないんだろうな……。他人に自分の原稿を渡して、それを委ねっぱなしで、なんとかなると思ってる感じ。
なんだろう、こういうのって一定数いる。例えば飲み会とか女子会とか、他人に任せっぱなしで乗っかるだけっていうの。そのうえで自分の希望なり文句なりをぶつけるやつ。
その同人誌バージョンと思ってください。

私も1枚イラストを載せるのに、いちいち他会員を名指しで褒めるなり、感想書くなりするのが、すごいストレスになった。
会員20人以上いるのに!こっちだって語彙の限界があるんだよ!あとこの褒め合いって必要なの???
私も褒められるけど、もうぜんぜん嬉しくない。だってその向こうにあるのは「名指しで褒め返される期待」でしょ!透けて見える、その欲望が。

さすがに私もサークルのサイトに書いた。「感想はここ(ネット上)で良いですか?」と。
そしたらなんか「ひんしゅく発言しやがって!」みたいな雰囲気になり、主宰者も沈黙したから、私は「次の号に(印刷されるように)送りますね」と書いた。
そしたら「いいですね!!(^^)!」「神ですか?」という手のひら返しみたいな書き込みが続々届いた。
……キツい……。

その後、新しいメンバーが何人か入会して、新しい流れが始まった。
「男の子のママです!」とか「〇〇県在住です!」とか、なんかパーソナルな話をする人が増えた……。
創作活動に、この情報って要るの?
最低限ペンネームと作品があればいいんだけど。なぜか個人的な情報掲載が増えた。

私は原稿提出をやめるようになった。会費三か月分残っていたので、同人誌は三か月分届いた。でももう読む気が失せた。文通のような雰囲気が漂い、そのノリについていけなくなった。とにかく会員たちの過剰な交流がめんどくさい。

でも主宰者は、この試練期をほぼ沈黙で乗り越えた。粛々とこの文通状態を編集し、コピーして出版して配布した。休刊もせずに!すごいことだ。
この同人誌サークルはまだ存在するらしい。彼女の「自分の同人誌サークルを無くしたくない」という判断は、正しかったのかもしれない。会員たちは落ち着いたのだろうか。
でも今どんな状況なのか、私は知らない。


 
同人誌に褒め合いの感想を送り合って、承認欲求を満たした行動の原因は、やっぱり、創作界隈そのものにあるんだと思う。
特に「絵」の世界は評価が分かれやすい。
パっと見て、ウケるとか、上手い絵はすぐ褒められるしファンもつく。いいねの数も「目に見えて増える」。
そうでなければ、見る人の足は遠のくし、いいねの数は少ない。
そのあたりで不満が高まって、他人に「良い感想、褒め言葉を強要するタイプ」も出てくる。さらに、そんなところで「自尊心を高める!」みたいな状態になる。だからパーソナルな情報を出して、褒め合い交流会みたいな流れになるのも、あってしまうんだよね。

同人誌界隈なんかそのうえにさらに「闇」というか「病み」みたいなのがある。
もてはやされる絵師とかサークルを囲む「アマチュアのファン」みたいなのが付く。
「お茶会しました☆」とか「プレゼントをもらっちゃいました!いつもありがとう!」とか、そういう発言も出るんだわ。
売れるサークルなんか、イベントでいい席取れるし、そこで本を何冊も出せる。
行列が並ぶとか、商業誌のスカウトが来るとか、待遇がぜんぜん違うんだよね。
 
それにイラつく人もいる。
なんか「あの人と私は同じように同人誌出してるし、絵も描いているのに、なんで私は評価されないの?」って。怒るんだ。
たまに、売れるサークルと自分が同じだと思い込む人がいる。
出した本が1000部即日完売する人に対して、3部売れるかどうか分からないような人が「だってうちら同じ同人誌作家だよね」と言い出す。
いやこれは同人誌界隈だけじゃない。
レベルも何もかも違うのに「同じ職業なのに」「同じ家庭環境なのに」ってだけで、怒り出す人っているじゃないですか。それ。
それが重症化して、承認欲求をこじらせるのが、なぜか女性主宰創作サークルとかに集まりがち。

これは、どうにもならない問題だから、女性で創作サークルを開催したいと思ったら「知人限定でメンバー募集!」とか、毅然とした態度で居続けるとか(難しいですね)。
いっそ主宰者を男にするとか、メンバーに男を多めに混ぜるとか、なんか対策するしかない。基本的に女の主宰者ってナメられるのかな。
承認欲求モンスターは、男のメンバーに弱い傾向がある。
男のメンバーでも強い承認欲求持つ人はいるんだけど、集団化するのは少ない。


 
「あなたの創作物の感想を書きます(有料)」という商売がある。
ココナラとかにあるよ。
希望者はお金払って、創作物を送って、褒めてもらうの。
テレビで見たけど、潔くていいな、と私は思った。
お金払って、思う存分褒めてもらって、それでモチベーション維持するんだって!
ある意味あたま良いよ。発想が素晴らしい。イヤミじゃなくて私は本気でこれを評価する。
他人のサークルに嫉妬したり、同人誌で個人名の感想を期待するとか、かったるいのをすっ飛ばして、サッとお金払って、褒めてもらう。
この利用者は合理的だ。この商売を思いついた人は、時代を読む本物の天才ですよ。

私はあれ以来、どこの同人誌にも属していない。自力で個人誌出して、なんとなく創作界隈のすみっこに身を置いている。

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