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私の婚活思い出話その4 家族親族にワケありだった男

ブログ書く主婦のANSYです。
しばらく私の婚活の思い出話を書きます。
10年以上前の話ではありますが、こんなこともありますよと、参考にしていただければ幸いです。

私はなんとなくネット婚活を続けていた。
私は結構遅くまで婚活していて、自分でも「選り好みしている場合ではない」と考えていた。三十代も後半……に入りつつ……微妙な年齢になってたし……。
一緒に婚活していた仲間たちも、なんだかんだと悩んでいた。
しかし婚活に来る男性は、たいていクセがあって、この人と一緒になっていいのだろうか?と悩ませはするものの、安心感を得るのは難しかった。

そしてまたとある男性と知り合った。
サブカル的な趣味が合って、話は面白いかなと思った。とりあえず会ってみようと、待ち合わせの約束をした。

実際にお会いすると、少し太目ではあったけど、話す内容は普通だったし、真面目そうだなと感じた。
第一印象は、まあまあかな、って感じ。私を、たいそうな笑顔でもてなしてくれた。
「次はこの街でお会いしましょう」とか、彼も約束をしてくれて、いきなり私は気に入られたのかな?と驚いた。

とにかくこの人は話が早かった。メールはどんどん送ってくれるし、もう、私のことを「めっちゃ好意的に見てます」アピールすごかった。

私も悪い気はしないなあとか、少し思った。
でもいまいちピンと来ない……未来が見えない。
まあ初回でバッサリ決めなくてもいいじゃん、なんて自分に言い聞かせた。
なんと言っても「選り好みしている場合ではない」のである。

2回目のデートで、彼をまじまじと見た。
顔色が悪いのでは?そして薄っすら口臭を感じて、私はその瞬間から全部イヤになった。
いわゆる「生理的に受け付けない」やつ。ハッキリ分かった。
でもこの場で解散宣言をするのも失礼な気がしたし……。
とりあえず彼と食事でもして、帰ってから断ればいいかな、とか気楽に考えた。

街中を歩き、彼のショッピングに付き合った。
というか、私が「これいいですねー」と、何の気なく言ったモノを、すぐ買うので……ちょっと引いた。
「いやー、このアーティストのCD,僕も気になっていたんですよね」
と言われると、申し訳ない気持ちになった。違うよね?私に気に入られたかったんだよね?
すごい焦りのようなものを感じる。困った。

しかしモノを買ってもらおうと、話しかけられようと、生理的にダメなのはどうしようもない。
どこで帰ろうかと、タイミングを狙っていた。

「このお店に入りましょう。ちょっと早いけど、夕飯ってことで」
と、私をレストランに誘った。断れなかった。

そして、彼は慣れた感じでどんどん注文した。なじみの店だったのだろうか。
ごちそうが並ぶのはいいけど、断る予定のお相手が……こんなに気遣ってくれるなんて。
もう罪悪感しかない。最悪だ。

そこで彼は言った。「僕、持病があるんですけど……」と言い出した……。
致死的な病気ではないが、生活に注意が必要なレベル。
この時点で、じゃあこんなごちそう食べてる場合じゃないでしょ!と言いたくなった。
でもあんまり強い口調で、なんか言うのも悪いしなあとか、悩んだ。もう、早く帰りたい。
私を歓迎してのレストランだったのかもしれないが、病人がこんなに食べて大丈夫なんだろうか?
彼はやっぱり顔色も悪い気がするし、口臭が気になって仕方がない。

しかし、病気どころではない問題を、彼は言い出した。

「実は……僕は家族親族含め、3人が失踪しているんです……」
と!
「……あの…失踪?って?」
「行方不明の家族親族が3人いるんです」
何と言われても、私はその状況が、まったく吞み込めなかった!

このご時世、家族親族に失踪者がいることもあるだろう。
そういった不幸を笑う気は無い。

ただ……ただね「家族親族合わせて失踪者3人」というのは……いくらなんでもこの家は異常ではなかろうか……。

私は「それは心配ですねえ。警察には届けましたか?」みたいなことを言った気がする。
そこで、彼は、返事をあいまいにしたんですよ。

えええ???
警察に届けたとか、そこハッキリしてよ!というか、あなたの本職は何?
私に言った職業は本当だったのか、すごい疑問になった!

なんとなく薄っすら笑顔になった彼を見て、私は無表情になった。
「こんな僕を受け入れて!」
というアピールだったのだろうか。
ムリです。私はそのままうつむいた。

お互いダメだなと、確信した瞬間です。気まずいったらありゃしない。

私は帰宅後すぐにお断りメールを送り、彼とは終わった。

この話を友人とかにすると「ヤバいやつじゃん!」って驚かれるんだけど、今にして思えば、婚約とか結婚の前に、家庭の事情や持病について言ってくれたのは、良かったかな。

というより、私は先に彼にNGを出していたんだけどね。
なんか、変な雰囲気あった。怖かったです。


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