欧州クリスマス事情
ヨーロッパに住んでいる以上、避けられない行事である「クリスマス」。
日本とは過ごし方が違うので、かなり最初は戸惑った。
私にとっての日本でのクリスマスは、20代の頃はトラウマからあまり好きなイベントではなかった。
30代の頃は、「オフィスに人が少なくなるので、残業がしやすい日」だったりした。(苦笑)
大抵は、24・25日の近くの週末に、友人達と飲む口実になるぐらいのイベントで、まあそれなりに楽しかったけれど。
・・・ということで、ヨーロッパのクリスマス事情を、今回は参考までに書いてみたいと思う。
早く旅行に行けるようになったら是非訪れて欲しい、おススメの場所や情報も折角なので添えてみる。
クリスマスは家族・親族のイベント
こちらのクリスマスは、日本のお祭りイベント的なものではなく、やはり宗教行事の雰囲気がある。
クリスマスイブの24日は、日本でいう「大晦日」のようで、25日は「元旦」のような、厳かな雰囲気だ。
なので、お店なども24日は早めに閉まるし、24日の夜は家族のための時間となっている。友達との約束も、この日は遠慮する感じだ。
私も当然、義実家のある街で、そのほかの親族の方々とも年に一度の顔を合わせる機会となる。(私にも、珍しく嫁な役割があり、時々大変なこともある。苦笑。)
ポルトガル・スペインやフランス、そしてイタリアなどのラテン系は、厳格なカトリックの人が多いので、ミサに行ったり寄付をしたりという教会行事の性格が濃い。
普段信心深くなくても、この日だけはミサに行くという人も多い。
イギリスでも、カトリックとは宗派は違えど宗教的な行事は一緒だ。
そして、家族や親族が揃って一緒に祝うことが大事だというイベントだ。
・・・もちろん、クリスマスプレゼントも楽しみの一つ。(笑)
夫とは「お互いに何が欲しいかをはっきり決めたもの」と「小さなサプライズ」ということで話が付いている。
クリスマスの25日の朝に、プレゼントを受け取るのが普通だと思うが、スペインでは1月6日に東方三賢人がプレゼントを運んでくる。
(なので、他のヨーロッパは12月26日からバーゲンが始まるが、スペインは1月7日からバーゲンが始まる。)
ちなみに、こちらの「大晦日と元旦」は、深夜のカウントダウン以外はほぼ平日扱いだ。仕事がある人もいたり、普通に家族や友人と騒いで終了、と言う感じだ。
クリスマスのお料理
日本のイメージでは「鳥の丸焼き」みたいなのがイメージされるが、場所によっては魚介類がメインな場合も多くみらる。
スペインやポルトガルでは、海老やカニなどがお祝いメニューとして家庭のテーブルに並ぶ。
「日本のクリスマスにKFCを食べる」と言う話題が出た時に、「本当か!?」と多くの人から質問攻めにあった。(笑)
「KFCは日常の食べ物なのに、祝日に?!」という意味だったらしい。
ドイツの「シュトーレン」、イタリアの「パネトーネ」はもちろん有名だ。特にパネトーネは、チョコレートやドライフルーツ、オレンジに洋ナシ、ピスタチオやくるみ…などいろんな種類のパネトーネがあって目移りする。
イギリスでは、「クリスマス・プディング」というドライフルーツを甘いスポンジで固めて洋酒でしっとりとさせたデザートがあるが、私は大好きなので、もし機会があれば是非お試しを。
私のイチオシ!クリスマスマーケット
私がこちらに来て一番に気に入ったのは、「クリスマスマーケット」。
早いところは11月後半から、ヨーロッパ各地でクリスマスマーケットが街の中心地に立つ。
これを見ると一気に、クリスマスな気分になれるので、超おすすめだ。
<アムステルダムのクリスマスマーケット>
マーケットに並ぶのは、「キリスト生誕」にちなんだクリスマスの様々な飾りものや地元の工芸品、各国の様々なクリスマス菓子、その土地のクリスマス仕様の商品、クリスマス時期の食べ物の屋台…などだ。
<ドイツのマーケットに並ぶ、クリスマスの飾り物>
代表的なものは、「キリスト生誕」の様子の飾り物だ。
「ヨセフとマリアと赤ちゃんのイエス」のセットや、それに祝福する天使が付いていたり、東方三賢人がセットになっていたり、馬小屋がセットになっていたり・・・と仕様はさまざまだ。
<ブタペストのマーケットで見かけた、「キリスト生誕」の飾り>
私はクリスチャンではないけれど、クリスマスの飾りはついつい、いろいろ購入してしまうが、国によっても違ったものが多くて可愛い。
<プラハのクリスマスマーケット>
マーケットに出ている、クリスマスのお菓子は各地でいろんな種類がある。
ドイツの「アーモンドのカラメル掛け」は有名だが、東欧では菓子パン系も美味しい。
ポルトガルでは本場のエッグタルト、スペインならこの時期もチュロスとホットチョコレートがおすすめだ。
美味しい地ビールなども出ているけれど、北欧や東欧のクリスマスマーケットなら、美味しいホットワインや温かくて甘いリキュール系があるので、お酒が飲める人は是非試してほしい。
<ウィーンのクリスマスマーケット名物、リンゴのホットリキュール>
ちなみに、このカップはデポジットを取られてカップを返せば戻ってくるが、そのままカップを持って帰っても良い。
マーケットでの食べ物は、ドイツなら山わさびを添えたソーセージ、煮込んだシチューや、ハムなども美味しかった。
ということで、今回はこの旅行できない状況で、少しでも旅行気分を共有できればと思い、書いてみた。
この時期の旅行にいつか出る時の参考になれば嬉しい。
次回は、ちょっと「最近の個人的な事情について」書いてみようと思う。
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