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黒髭危機一発
休日の早く起きた朝、たまに昔読んだ本を読み返したりします。
私は芸人さんをとても尊敬していて、その影響もあり学校の子どもと漫才をしたりしています。芸人さんの本も好きです。その中でも、私が教師をする上で大切にしている考え方に出会ったのでご紹介します。
若林正恭「社会人大学人見知り学部卒業見込」
これをきっかけにオールナイトニッポンを聴いたり、とにかくオードリーにハマったきっかけとなった本です。ここに、黒髭危機一発の話があります。
【あらすじ】
黒髭危機一発をもらったが1人でやるもつまらない。対戦相手がいないとスリルもないので「飛んだら負け」というルールから「飛んだら勝ち」というルールに変わっていき、いかに早くおじさんを飛ばすかという遊びになっていった。これが、何かに似ているなと思ったそうです。
売れない時は、漫才コントをしたり、時事ネタをしたり、「俺らにしかできないことを」とアメフトの格好で舞台に出たり、緑のモヒカンにしてみたり。そうやっていろんなことを試しながら、今のオードリーになっていったそうです。その過程が、黒髭危機一発のようだと。
そして、最後にこんな文章で締めくくります。
今、ぼくの目の前には膨大な量の新たな樽が並んでいる。剣刺さなきゃなー。穴だらけだから。とにかく刺して、穴の数を減らさないといけない。
結婚相手や、商品開発なんかも似たところがあるのかな?
何かをして何も起こらなかった時、飛ぶ可能性は上がっている。
本当に素敵だなと今読んでも思います。
何が素敵かっていうと、
何かをして何も起こらなかった時、飛ぶ可能性は上がっている
という考え方のことです。
仕事でもプライベートでも、皆さんは自分が行動した時、そしてそれが上手くいかなかった時、どう思いますか?
落ち込んだり、嫌な気持ちになったり、誰かせいにしたり、もうやめたくなったり、色々あると思います。私もそうですし。それに、もちろんちゃんと成功を狙ってアプローチしないといけないのですが。
でも、実は「成功する確率は上がっている」んですよね。
つまり、成功には近づいているわけです。
ただ、目の前の結果に一気一憂してそこで行動が終わってしまうと、成功する確率は上がっても成功には至りません。
やり続ければいい。やめなきゃいいわけです。
教師として働いていると、「子どもにこうなってほしい。」「成長してほしい。」とう思いで策を打ちます。もちろん、問題行動と言われることにも支援をしていきます。
そんな時、まぁ、最初は上手くいきません。笑
そりゃそうですよね。大人だって変わるの難しいですもん。
「〇〇さんにこんなことしてみたんですけどね。いまいちでした。もう何してもダメですね。」
「うちのクラスまとまりがなくて、〇〇を取り入れてみたんですが、あまり効果なかったです。」
そんな声も職員室で聞こえてきます。
でも、私はいつも心の中でこう思っています。(直接伝えろよ俺!)
「確率上がってるよー!」って笑
手を変え品を変え、いろいろとやってみたら、きっと樽のおじさん飛ぶんじゃないかって。その繰り返しが、子どもにとっても自分にとっても成長の機会になるんじゃないかって。アプローチした結果うまくいかなかった時、「なら次はこうしてみよう」と思えることが重要なんじゃないかって。
「方法」や「技術」はもちろん大切だけど、それらと同じくらい「心持ち」や「姿勢」が大切なんじゃないかって。
何かに躓いた時、この考え方に立ち返るようにしています。ありがとう若様。
さぁ、皆さん。
目の前にある樽は見えますか?
子どもの樽でもありますが、それはあなたの樽でもありますよね。
たくさんの剣を用意して、どんどん刺しましょ。確率上げましょ。
成功しなくても、成功には近づいていますからね。
さぁ、明日から二学期がスタート。たくさんツッコんでみんなを笑顔にしてきます!