『真・女神転生』クリアシマシタ。
今どき、『真・女神転生』をクリアした。
真・女神転生 (SFC/Wii Uバーチャルコンソール)1992/2013
以下、感想。
ダンジョンが広すぎる
もちろん3Dダンジョンが売りの一つだからしかたないんだけど、それにしてもダンジョンが心を折ってくる。
序盤、新宿地下街が広いと感じるけど、そんなのは全然序の口だった。銀座も広いし、ラストダンジョンはあまりにも苦行だった。百歩譲って広いのはいいとしても、各マップには罠があったりワープがあったり落とし穴があったりすることもある。序盤は全然そういうギミックが出てこないから3Dダンジョン楽しい! となるけれど、中盤以降ダンジョンがプレイヤーに牙を向く。そういうゲームだからそういうもんでしょと言えばそれまでなのだが、それだけではない。単にダンジョン攻略がつらいだけでなく、エンカウント率という別の側面からプレイヤーに攻撃が飛んでくる。この時代のゲームだから、もっとエンカウント率が高いゲームはあるけれど、ダンジョン探索ゲーなのに1歩、歩くごとに敵が出ていたら戦闘と探索どっちがメインかわからなくなる。それがだめだと言うつもりはない。そういう時代のゲームだし、移動速度はわりと快適だからのっそり歩くゲームと違って移動のストレスは少ない。僕は久しぶりに懐かしい時代のゲームに触れて楽しかったことは否定できない。エンカウント率高ぇーと思いながら。
オートマッピング機能は便利で、これがなかったらプレイできなかっただろう。それでも、マップ見れない場所もあるし、視界が遮られている場所もあってそのへんは手で書いた方がいいこともある。
しかもダンジョンがやたら長いのにセーブできないから実機だったら心が折れているだろう。バーチャルコンソールでプレイしたので、クイックセーブできるのがかなりありがたかった。
状態異常が強すぎる
あまりにも。
しかもスーファミ版は魔法が先制で発生するので、戦闘開始直後に感電やら凍結させられる魔法をぶっ放せば敵に行動させずに戦闘を終わらせることができる。しかも大半のボスにその戦法が有効なのでゲームバランス大丈夫か? となる。その反面、全く効かない敵もいるし敵に状態異常にさせられると一気に窮地に立たされる。ゲームバランスが極端すぎて面白い! 開幕即死魔法でいきなりやられることもあるし、初見の敵で物理反射持ちなのを知らずにオートで戦闘して壊滅状態になってしまうこともある。油断ならない。
オート戦闘は非常に便利である。戦闘ではなくダンジョン攻略に重きをおいているのがわかる。エンカウント率が高すぎるけど。
そしてもちろん、悪魔と会話して仲間にして合体して、というのがこのシリーズの特徴なので、そこも楽しい。しかも会話していたらいともたやすくお金やマグネタイトが手に入る。こんなにお金に困らないゲームも珍しい。終盤は20万の銃とか売っているけど、それも探索していて気づいたらたまっている。
戦闘では、状態異常にできる魔法とバフをかけられる魔法が重宝されるわけで、それらを使える悪魔を作ることが攻略の鍵となる。今作では、悪魔は成長せずに、全員固定のステータスと技なので、誰が何を使えて攻撃力がいくらかというのは決まっている。必然的に優秀魔法を使える悪魔を連れ歩くことになる。
メガテン初心者の僕は、最初、魔法やアイテムの効果がわからなかった。ゲーム中で(容量の問題で? そういう時代だ)説明がないから、調べないとわからない。しかも耳馴染みのない魔法ばかりで、攻撃なのか回復なのかもわからない。マハがつくと全体だという法則に気づいて、カジャがつくとバフなのも徐々に理解していった。序盤は魔法がわからないというつまずきがあったけど、よく考えたら終盤でもアイテムに関してはよくわからないものもあった。
ストーリーが刺さりすぎる
ダンジョンは一人称視点だし、フィールドは男子トイレだし、無機質な感じがする。そしてテキストも漢字がないから余計にその印象を強くする。なのに、目が点になるストーリーに迫力があった。でも、本来ゲームって、描かれていない部分は想像で補ったものだ。昨今ではグラフィックが進化しすぎてテキスト量も増えすぎてストーリーを克明に描くことができるけれど、そうではなかった時代の味わいがある。
壊滅した東京を、フィールドの変化で描いていて非常に良い。壊滅前の街を歩かせて、その後壊滅させて穴ぼこの東京を見せつける。東京の地理にうとい人にはどこに何があるかさっぱりだと思うけど、そういうプレイヤーを突き放す姿勢は好きです。でも逆に東京の地理を知っていると、どこがどうなってしまったかが楽しめる。銀座の曲かっこいいし。
ロウ側につくか、カオス側につくか、あるいはどちらにもつかないかでストーリーが分岐するのも面白い。個人的には僕はロウ側の人間であるだろうなと思う。わりと規律とか重んじるタイプだと思う。その反面そんなもの何もないカオスの世界に憧れてもしまう。結局僕は、ロウもカオスも全部ぶっ壊す修羅の道を選んだ。俺こそが破壊神、新しい東京は俺が作る。メシア教とかガイア教とか崇めるのやめろ。お前ら全員ぶっ殺すという殺戮の王と化した。世紀末のゲームだし、それが一番しっくりきた。破壊するところから再生は始まる。
ディストピア好きなのでストーリーがとても良かった。
その他の感想
グラフィックは、92年ということを考えるとかなり気合が入っていた。
悪魔のドット絵が全部良かった。やはり90年代のドット絵には感動しかない。
操作面ではやはり窮屈で、もう少しなんとかならなかったのかと思った。
魔法やアイテムの説明がないこともそうだけど、邪教の館で悪魔合体させるとき、キャンセルするともう一度メニューの初めからで、全部の合体結果を見たいのに非常に手間である。
あと、曲がかっこいい。当時としては現代日本が舞台で現代風のロックな音楽はRPGとしては斬新だったらしいけれど、今聴いてもかっこいい。
僕はアトラスのゲームなんてしたことがなかった。今回『真・女神転生』をプレイしたのは、Wii Uと3DSのeショップが終了になると聴いて色々漁っていたら、多くのアトラスのゲームができることに気づいた。なので買った。これを機に手を出してみるかと。
Wii Uでは真Ⅰ、Ⅱ、If…/魔神転生Ⅰ、Ⅱ/ラストバイブルⅢができる。
3DSでは真Ⅳ、ⅣFINAL、ディープストレンジジャーニー/ラストバイブルⅠ、Ⅱ/デビルサマナーソウルハッカーズ/デビルサバイバーⅠ、Ⅱ/などができる。あとは世界樹の迷宮シリーズとか。
めちゃくちゃできるやん。やらない手はない。そしてこの中で最古の真Ⅰから手を出した。エンカウント率とか操作性とか気になるところはあるけど、最初から名作で良かった。次は真Ⅱをしたいけど、スーファミのゲームするの疲れたので、真ⅢHDかペルソナ3あたりをすればいいような気もする。でもその前にゼルダとマリオとドラクエとFFとメトロイドとカービィとあれやこれやをしたい。
果たしてシリーズ全部クリアできるのは何年後になるのだろうか。それまでに東京は壊滅していないだろうか。
こんごとも よろしく・・・
終