民藝とは?
昨今、ロングライフデザインが再度取り上げられることが多く、多くは今も名品として使い続けられている有名デザーナーによる「プロダクト」。そして、「今も使い続けられているプロダクト」という点で同じものに「民藝」があります。ここでは「民藝」とは?を整理していきたいと思います。
1. 民藝とは?
民藝とは、民衆が暮らしの中で使う日用品に美を見いだす考え方。大正時代に、思想家の柳宗悦が作り出した造語です。(長男は私も大ファンの柳宗理)柳さんが定義した「民藝」とは、「健康的な美しさを持つ、手仕事の日用品」。その条件はいくつかあるそうですが、どれも抽象的な表現の条件です。しかし、その曖昧さがあるからこそ、今ではよく見かけるようになった民藝品を取り扱うお店が自由なセレクトが出来ているのかもしれませんね。
2. なぜ今「民藝」?
上記でご説明しているように民藝の定義は曖昧です。ただ、「民藝」の美しさを見出した柳さんの視座こそ、多くの人たちが身の回りにある「美」への価値観と重なる部分があるから再び注目されているのではないかなと思います。コロナ禍において、いつもの、ふつうの社会を感謝し日々の生活を見つめる時間が多くなった今日この頃。この「暮らしの中にある美しさを見出して、自分らしく豊かに暮らす」を人々は求めているのではないでしょうか。
3. これからの民藝
では、民藝を早速生活に取り入れようと思っても、伝統的な製法で作られている日用品は意外と現代ではお値段もしたりするものもしばしば。財力がまだまだない、若者には購入を躊躇してしまう人も多いはず。民藝を今後も残していくためには、そのステータスをあげていくこと、それが今社会を動かしているような影響力のある大人ができることなのではないかなと思います。
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