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子育て環境はなぜ良くならないか
ふと開いたSNSで、やわらかく茹でた野菜を手づかみで食べる赤ちゃんの動画が流れてきました。そこに寄せられたコメントはこのようなものが多くありました。
「お皿を使ってください」
「間違っています」
「危なくないですか?」
確かに、固形物を食べるには月齢が小さいような? と思っていると、こんなコメントに目が止まりました。
「これはBLWという方法です。(お子さんの七五三の写真がアイコンの方へのリプライで)今その年齢のお子さんしかいないのであれば、知らないかもしれません。」
お子さんが七五三(おそらく、5歳、3歳)の方が知らない離乳食の方法が、現在は取り入れられたりしてるんだあ…。と、全くそれを知らなかった私も「浦島太郎」感を味わいました。
検索してみるとイギリス発祥の方法で、「赤ちゃん主導の離乳」という考えのもと、赤ちゃんの口にスプーンで運ばず、赤ちゃん本人が興味を示し、食べられる分だけ食べるというようなものでした。(詳細が知りたい方は調べてみてください)
七五三の方が知らないということは、おそらく、ここ2年くらいの間に、日本にも伝わってきたのかなあと思います。
この方法がよいと思うか否か、取り入れるか否かはそれぞれの判断ですし、私がここで話したいことはそこではないので、省きます。
私がこの件で突きつけられたのは、自分の子どもが離乳食時代、あれほど調べ、悩み、神経を集中したことが、たった数年で関係のないことになってしまったという事実。
自分が今、離乳食に取り組んでいる期間であれば、この方法を取り入れるか否かは別として、方法自体を「知らなかった」ということは、絶対にないでしょう。
自分の親くらいの人が、自分の時代に「正しい」とされていた子育て方法を押し付けてきて困る…ということはよくありますが、
もう、たった2年で! 全く知らないことが起こってるんだということもびっくりしました。
それと同時に、ここに「子育ての環境がなかなか良くならない」一因が隠れているのだなあと思いました。
子育てというのは、1つの大変さ、悩み事が過ぎ去れば、次に新しい悩み事が現れる…、この連続です。
毎日新しい悩みが登場すると言っても過言ではないので、過去に真剣に悩んでいたこと、取り組んでいたことを振り返ったりすることが、なかなか難しいのです。
保育園に落ちたときは、もっと行政はこうすればいいのに!と、情報を逐一追っていましたが、今は、以前ほどそれに時間をさけません。
保育園問題は今でもいろいろな意味で解決していませんし、私が困っていたころとは別の問題も発生しています。
あっという間に過ぎ去っていき、次のことに向かい合わなければならない日々が続くと、それまでのことに、声が挙げられなくなるのです。
ただでさえ、少子化ですでにマイノリティの存在である「子どもたち」と「子育て世帯」なのに、その上、その年代によって困り事が全然違うのです。
本当は、「子どもたち」には、子ども時代をすでに過ごした「親たち(大人たち)」がいて、その上の世代には子育てを終えた「祖父母たち」がいるので、そう言った意味では、かなりマジョリティなはずなんですが、この「過ぎ去ったことに真剣に声を挙げない(挙げる余裕がない)」現象と、流れが早いため子育て事情にちんぷんかんぷんになってしまうことで、子育て世帯が今、求めている政策がなかなか生まれないのだろうなあと思います。
(その上、政策を考えている方が、自分の子供のおむつを一度でも変えたことがあるのかさえあやしい方々が多いというのでは、ね。)