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マガーク効果 マスクで口元が見えない会話のリスク

マスク生活が長くなり、すっかり慣れた方もいらっしゃるかも知れません。個人的な思いとして、大人は自己責任で着用の有無は個人で判断したら良いと思うのですが、やはり発達段階にある子供にとってマスクが与える影響が心配です。

マガーク効果をご存知でしょうか?出ている声と一致しない口元を見せると、別の音として聞き間違えてしまうというもの。

1976年に発表された論文です。ある音を繰り返し発音している女性を録画し、後から音声だけを別のものに吹き替えた実験を行いました。参加者に音声のみを聞かせた場合は、全年齢でほとんど正しく聞き取れましたが、音声と口の動きが一致しない映像だと誤答率が高くなったという事。

幼児 59%
児童 52%
成人 92%


特に「ga」の口の動きをしている人に「ba」で吹き替えた場合、多くの参加者が
「ga」でもなく「ba」でもない「da」と回答したという結果でした。誤答率は

幼児 81%
児童 64%
成人 98%

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日本語におけるマガーク効果は、他の言語に比べて少ないと言われていますが、以下の動画を見た時、私自身も違う音「だ」に聞こえました。


メラビアンの法則でも分かるように、私たちは耳の聴覚的情報だけでなく、目で見る視覚的情報をリンクさせて、総合的に判断しているということが分かると思います。

子供たちは発達の段階で、目で見て耳で聞いたものなどを統合させていきます。その統合させている最中に、口元が見えない環境で育った子供たち・・・今後、どんな影響が出てくるのでしょうか・・・

個人的にはマスクでの会話で口元が見えない場合には、本当に聞きづらいと感じてしまいます。スーパーのレジなどでも店員さんから聞かれていることが分からず、何度も聞き返すことが増えてしまいました。やはり、口元の動きまで見て普段会話をしていることが自分でも分かります。

正しい発音をこれから覚えていく乳幼児にとって、人の口元が隠れているという事は、言葉の発達に影響があるのではないかと個人的には心配しています。実際に保育現場で働かれている方はどんな風に感じていらっしゃるのかな?現場の声を聞いてみたいです。

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Asami Yamamoto
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