英語の遊戯三昧
水無月の夜、長年の英語との戯れから韻を踏む「いとおかし」な表現など、いくつか連想してみました。(Rhyming English Idioms)
Okey -dokey
オキドキ~、OK のカジュアルなスラングですね。イタリア系白人おばさんのジーナが、テンポよく使っていたのが印象的です。
「あいよ~」「よしきた」「ガッテン承知」と少し古臭い感じかも。Super-duper
これまた、韻を踏んでリズミカルに強調するイディオム。
ラブコメ小説・映画(2001年公開)の「Bridget Jones's Diary」で、主人公のブリジットが多用しています。カジュアルで若干古めかしいおどけ。
「超すごい」「めっちゃ」「ものすごい」といった軽快なリアクション。Whipper-snapper
こちらも「Bridget Jones's Diary」からご紹介。
「鞭を鳴らす人」という意味から派生、語源は17世紀に遡るらしい。
「生意気な小僧」「こしゃくな青二才」「取るに足らん若造」I
nner-poise
「Bridget Jones's Diary」恋愛とダイエット生活に悩み、お酒と煙草から離脱を目指すブリジットが、自分自身に何度も言い聞かせる言葉。
「内面の磨かれた安定性」「内なる自信と美しさ」
New Year's Resolutions: develop inner poise and authority and sense of self as woman of substance.
「心の落ち着きと威厳を備え、しっかりした女性として自己を確立する」Topsy-turvey
Tipsy「ほろ酔い」と類似して、「逆さま、あべこべ」「めちゃくちゃ」といった意味合い。語源は16世紀以前と言われ、「最高点」を意味する「top」と、古代ゲルマン語「terbanan」に由来する「terve」(回転する)を組み合わせたものだそうです。Silly-willy
「行き当たりばったり」「無計画なお馬鹿さん」
「Winnie The Pooh」(くまのプーさん)に、「Willy nilly silly old bear」として登場するフレーズ。最近では、ノルウェーのシンガーソングライターMonica Heldalが「Silly Willy」という曲を歌っています。Wishy-washy
WishyはWish「願う・願望」から、一方で馴染みのないwashyは「水っぽい、薄い」の意味だそうです。このペアで「優柔不断な」「煮え切らない」「はっきりしない」と人に対して主に使う口語表現。Mishmash
色々な種類のものが「ごた混ぜ」「寄せ集め」になっている意味。
レイモンドチャンドラー「長いお別れ」P203(23章)から引用
“When it's good it comes easy. Anything you have read or heard to the contrary is a lot of mishmash.”
「いい仕事は苦労をしないで書けるときだ。反対なことをいう奴もいるが、みんなでたらめだ」Fuddy duddy
「時代遅れ、古臭い考えに固執する、小うるさい」人へのスラング
Texas州の newspaper のThe Galveston Daily News (1889年)にて記載されているのが、初期の記録だそうです。Hoity-toity
「偉そうな」「横柄な」「軽薄で気取っている」「上から目線」
17世紀の「乱暴な行動」に遡り、オランダ語heiden「粗野」やフランス語で「高い屋根」を表すhaut toitに由来、Haughty「傲慢、不遜な」 の語源にも紐づいてるようです。Tough-cookie
せんべいと違って噛めないほど硬いクッキーはなさそうだけど、「タフな、気丈な、芯の強いたくましい(男女ともに)」に使われます。反対は、Softie 「お人よし」なんですね。若かりし頃、上司だった元海兵隊出身のドイツ系アメリカ人トムが、仕事の交渉相手を、あいつは'Tough-cookie'だ、と表現する場面が、思えばしっくりきました。