ドキュメンタリー制作チームにアンケート!裏側を教えてください!
こんにちは、広報チームの加藤です。
クラブ初の長編ドキュメンタリー作品「FOOTBALL DREAM 鹿島アントラーズの栄光と苦悩」の配信は、残すところ2話となりました。すでに見られた方も、まだ見ていない方も、さらに作品を楽しんでいただけるように、制作スタッフに撮影裏側のちょっとしたエピソードや泣く泣くカットしたシーンなどをアンケート形式で聞いてきました!今回より2回に分けてご紹介します。
撮影期間中、チームの調子が良いときも悪いときも、何気ないいつも通りの日常も、制作スタッフは常にチームへ密着し、同時に数々のOBや関係者へのインタビュー撮影を続けてきました。全8編からなる長編シリーズにも、入れることができなかった映像もあれば、密着していたからこそ感じられた選手やスタッフの人となりなどがあります。ドキュメンタリーと合わせて、楽しんでいただければと思います。
アンケートに回答した制作メンバー
ー神戸 佑介 製作統括
ー三宅 伸行 プロデューサー・編集
ー伊月 肇 ディレクター・カメラマン
ー竹内 佳嗣 チーム密着・ドローンカメラマン
最も印象に残ったシーンや言葉は?
最初の質問は、「どのシーンでの誰のどの言葉が最も印象に残っているか」。多くの出演者がいるなか、どんな言葉を選ぶのか気になっていましたが、それぞれの視点で胸に響いた言葉やシーンをピックアップしてくれました。皆さんが最も印象に残ってる言葉やシーンは何ですか?
伊月:EP1の1シーン。カシマスタジアムで1993年開幕戦のジーコさんのハットトリックを大型映像装置で流し、そのシーンを自ら再現した後のジーコさんの言葉、「もし、時が戻ったとしても、もう1度、やるだろう。なぜなら、これが鹿島のすべての始まりだから。」です。
たとえ人生をやり直すとしても、鹿島でプレーする。これ以上の言葉はないですよね。
この作品にとっても、初めて行うジーコさんの撮影だったので、開幕ハットトリックの映像をスタジアムで流すことのジーコさんの反応やどのような撮影になるかが未知だったこと、また、準備も色々あったので前日は緊張で寝れませんでした。当日、ジーコさんが本当に楽しそうにしてくれていたのが何より嬉しく、またそのジーコさんの言葉を記録できてよかったと思います。
神戸:EP1のジーコさんがハットトリックした開幕戦を回顧するシーンです(伊月ディレクターと同じ場面)。1点目のゴールのキックについて話しているシーンで、「ボールを捉える時は足を硬くする」と言った言葉が印象的でした。
自分もサッカーをやっていましたが、シュートの場面ではどうしてもキーパーの位置やボールの位置などに意識がいきがちで、足を硬くすること(現場のジーコさんの説明では特に太もも)に意識を持っていったことがありませんでした。でも確かに、振りぬく足をコントロールするには太ももを硬くし、ボールに照準を合わせないといけないので、そのコメントは競技視点で目から鱗でした。
その上でジーコさんの現役時代の体型を思い返すと、たしかに前ももがかなり発達しているので、「ああ、そういうことだったんだ」と理解することができました。
竹内:主にEP3の内田篤人さんの引退発表から引退会見までの一連が印象に残っています。撮影に入ってから初めて起きた大きな出来事でしたので。まだどこをどう作品で使えるのか分からない中だったので、「絶対撮り逃してはいけない」という思いで、とにかく必死にカメラを回しました。また、曽ケ端さんが引退を決めて同僚選手に告げる際の撮影はよく覚えています。爽やかに告げるのか、それとも思いがこみ上げるような形で告げるのかどんな形の話になるのかがわからない中で撮り始めました(結果後者でした)。話し始めてから、現場の空気感を感じつつ、少しずつフレームを寄せていきました。曽ケ端さん、内田さんという偉大な選手の引退という重要な場面を無事撮影できたことで、正直ホッとしています。
三宅:サポーターへのインタビューです。手を合わせてアントラーズに感謝の言葉を言われた時に、インタビューをしながら泣いてしまいました。
グッときたシーンやエピソードは?
次に「撮影含む製作期間を通して、グッときたシーンや映像には残っていないエピソード」を聞きました。密着撮影していた竹内カメラマンは、通訳シーンをピックアップしています。インタビューや記者会見ではおなじみですが、高井蘭童通訳の試合時やミーティング中の熱のこもったコミュニケーションを見ることができるのは、ドキュメンタリーならではかもしれません。
竹内:高井蘭童さんの通訳です。言葉の選び方や醸し出す雰囲気は、通訳をしているというよりも、「闘っている」という印象です。言葉だけではない気持ちが伝わってくる感じでした。
伊月:試合時にサポーターの方々にお声がけして、インタビューを何人も行いました。尺の関係上、泣く泣くカットした場面も多かったですが、いつも感じたのはサポーターの方々のアントラーズに対する想い。想いや話す時の表情を体感するたびに、鹿島アントラーズというものがサッカーを超えるものだと感じていました。
三宅:2020シーズンの最終戦、上田選手の涙にグッときました。
神戸:EP2で、当時茨城県労働商工部長の北畑隆生さんが川淵三郎さんの回答を持ち帰って当時の茨城県竹内知事に伝えた話にグッときました。北畑さんが「ターニングポイント」だったと語ったシーンです。あの北畑さんたちの機転と行動力、竹内知事の英断がなければ、今鹿島アントラーズは存在していないんだと思うと鳥肌が立ちました。
笑えたエピソードは?
本編では使われなかったエピソードやシーンも含めて、密着したからこそ知っている「笑えたエピソードやシーン」も聞きました。気になる回答がちらほら...笑
三宅:西大伍選手(現:北海道コンサドーレ札幌所属 / EP6から登場)のインタビュー、編集していて面白い人だと思いました。ピトゥカ選手の練習シーンで、練習がきつい内容で、本人からカメラを僕が回すから代わろうと言ってきたことも笑えました。
伊月:ホテルで選手たちのマッサージシーンの撮影中、リラックスしているようで試合前の緊張感がある中、小泉慶選手(現:サガン鳥栖所属)のパンツが虎(でもそれはちゃんと験を担いでいる)で、他の選手たちと和気あいあいのいい雰囲気の中、若干下ネタ含めて話してくれたことが笑えました。
竹内:2020年に小泉選手が突如坊主でグラウンドに現れた時です。驚きもありつつ、選手やスタッフ皆さんと一緒に笑ったのを思い出します。そして、クラブハウス内での中田浩二さんと曽ケ端さんの漫才のようなやりとりも笑えました。中田浩二さんの愛のあるいじりに瞬発的にツッコミを入れる曽ケ端さんの関係性が傍から見ていて面白かったですし、もっと見たかったです。
意外な一面があった出演者は?
撮影に入る前までのイメージからはちょっと違う「意外な一面があった出演者とエピソード」を聞きました。
伊月:鈴木優磨選手です。インタビューする前はちょっと尖った感じの方かなと思っていましたが、どの質問にも真摯に丁寧に応えようとしてくれる姿勢が意外でした。その向き合い方が彼のアントラーズに対する向き合い方なのだと感じました。
インタビュー当時(2021年5月)はベルギーのチームに所属していましたが、鈴木選手は本当にアントラーズが好きなのだなと思いました。インタビューのオフで「2017年の磐田戦について、この前夢生くん(現:名古屋グランパス所属 金崎夢生選手)となんで勝てなかったかちょうど話していた」と話していて、この人は本当に鹿島を愛してるなと思いました。40番で鹿島に戻ってきた時は、心から鈴木選手を応援したいと思いました。
三宅:GKアシスタントコーチの曽ケ端さんです。インタビューを進めるうちに、話すのが好きな人だと思いました。サービス精神も旺盛でした。
竹内:満さん(前フットボールダイレクター・鈴木満)がとても優しいこと、ジーコさんが選手時代恐かった事が意外でした。小泉慶選手(現:サガン鳥栖所属)が見た目と違って優しいのも意外な一面です。
カッコイイと思った人は?
伊月:やはりジーコさんです。私のディレクションで色々とお願いする中、逆にスタッフに気遣いや冗談を言ってくださり、場の空気を和ませてくれたことはさすがだなと思いました。
伊月:もう一人は牛島洋さん(鹿島アントラーズ第3代社長 / EP1から登場)です。30年前から鹿島にとって絶対的カリスマであろうジーコさんと対等に接していることがインタビューの節々から感じられ、その肝の据わり方がさすがだと思いました。また高齢にも関わらず、鹿島の試合の勝敗を今も気にされていることなどアントラーズ愛がインタビュー中にたくさん感じられ、その愛の深さがかっこいいと思いました。最後に「初心に返って、謙虚に愚直に努力せなあかん」とおっしゃった時、その牛島さんの話す空気感が鹿島に対する最後のメッセージにも思えたこと、また様々なことに通じる言葉だなと感じ、心を動かされました。
そして満さん。30年に関わるどのエピソードをお聞きしても鮮明に覚えていらして、温和に話される中、人生全てがアントラーズという空気を感じさせられました。
神戸:三浦知良選手(現:鈴鹿ポイントゲッターズ所属)、とてもスーツ姿がカッコよく感じました。ラモス瑠偉さん(元:ヴェルディ川崎所属)、スタイルがよく、おしゃれでした。笑顔が素敵でした。三浦選手、ラモスさんいずれもコメントの端々にジーコさんへのリスペクトが感じられました。柴崎岳選手(現:CDレガネス所属)、とても深く物事を考えているのが伝わってきました。昌子源選手(現:ガンバ大阪所属)、洞察力が高く、コメント力が高くて驚きました。牛島洋さん、ジーコさんを「ジーコっちゅうやつは」って言えるのはたぶん牛島さんだけだと思います。
三宅:地域社会連携グループマネージャー 箕輪さん。インタビューでの発言から人柄が伝わってきました。
竹内:アントラーズのスタッフ皆さんです。チームだけではなく、マーケティングスタッフも含めて皆さんが闘っているという印象でした。
「FOOTBALL DREAM 鹿島アントラーズの栄光と苦悩」はエピソード6まで配信中
是非、今回のnoteと合わせて配信済みのエピソードを見返したり、まだ見てないエピソードをお楽しみいただけると嬉しいです。
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来週のnoteでは、泣く泣くカットしたシーン、海外にいるOBとのエピソード、撮影でこだわったシーンについての回答をまとめてご紹介する予定です!
それではまた次回のnoteで。