車嫌いの車論

どこまで本当か知らないが、地元の親族がよく言っていた。

「白以外の車に乗っているやつには、気をつけろ」

「特に黒とか赤の車は」と言う母方の叔父は、あちこち駆け回る営業マンであることも手伝ってか(はたまた単に運や技術が悪いのか)人生で結構何度か交通事故に遭っているが、その相手は決まって「白以外の車」だったのだという。

筆者がアラサーにしてなんとか運転免許を取得し(多くの人が教習所に通う学生時代には「絶対事故るから一生取らない」と言い張っていたのだが、地元の高校職員として採用されてしまったのを機に、車社会で生きていく覚悟を決めて仕方なく——というか実際、母親の「ここいら辺で免許持っとらんような大人は、よっぽど変人かカタワ〈原文ママ〉と思わるっけん、悪いこと言わんけん取っときんしゃい」という強い勧めにより)、自分の車を買うべくカタログをいろいろ見ていた時に一度思い出した話なのだが、外出自粛期間中にも再び思い出した。

(ちなみに、その時買った白の新車は5年乗ってあちこちベッコベコになったのを、修理して今は弟が地元で使っている。現在筆者はノンカーライフをエンジョイ中。市営地下鉄・市バス、京阪電車さまさまである)

といっても京都市内外の一部の通りの様子しか見ておらず、本当に個人の感覚程度の話だが、
自粛期間中に「白い車をほとんど見ない日」というのは確かにあったのだ。

(業務用のトラックやタクシーなど、会社で統一されていそうなのは除き)道を流れる乗用車を見ていると、シルバー、赤、黒、黄色、水色……本当に、白い車がほとんど走っていない! という日が。

田舎と都会じゃ土地性も文化も何もかもが違うので、一概には言い切れないが、親族の言葉と経験を踏まえると、
「白以外の車を選ぶ人は、何かしら強いこだわりを持っている人が多そう」
ということは言えそうな気がする。
 
上記の通り、全くと言っていいいほど車に興味のない筆者にとって、車は「動く物置」くらいの感覚であった(初任の高校に勤めていた3年間は、勤務が6:30〜24:00の日も珍しくなかったので「授業に空きコマがあれば仮眠しに行く場所」でもあった。常に毛布と枕を積んでいた)。

が、こういう考え方はどっちかというと少数派らしい。

教員時代の研修行事のなかで同僚の車に乗ることになった時、筆者のカバンの金具がドアにカツンと当たっただけで鬼のような形相になった人がいたなぁ、とか思い出す。
その人の車は濃すぎる麦茶みたいな色だった。そういや白以外の車、教員は結構多い気がする。まあ地元だけの話かもしれんが。

以上、経験談を書いただけで、白以外に乗っている人がどうこう、ってなことは何もないのだが、
さっきふと職場の駐車場を見たら「あいつはクセが強い」とされている人の車は青や黒だったりした。
 
何の繋がりがあるのか不詳、まあ血液型診断くらいの感覚の話だが、検証は今後も続けていきたい。

読んでくださり、ありがとうございます。 実家の保護猫用リスト https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/25SP0BSNG5UMP?ref_=wl_share