だらだら

 悪いことが起こっても、なるべく笑いながらまあいいじゃねえかって言って生きていくようになっていた。この1年くらいで。

 私は身の回りに落ちている悪いことを全く深刻に捉えようとしなくなっていた。言い換えればヘラヘラしながら生きているともとれる態度で生活しているということだ。

 この生き方、誤解というか上から見てみると至極気に食わない。破滅しそうな奴が今を適当に生きているように見えるからだ。

 つまり、殺意を持たれても仕方がない。私のことを殺したいと思うことは、とても真っ当なことなのではないかと思っている。

 私も、他人の能動性によって命を落とすべきだと考えている。私は毎日が楽しいが、それは全く不誠実なことだ。

 ただ、頼むから、私を殺す時に勝ち誇ったような顔をしないでほしい。お前が生きていると俺は生きるか死ぬかの際で苦しまなくちゃいけない。だから刺した。というのが工合が良い。

 未練が残るというか、ああこいつはそんなに私のことで悩んでいたのかと幸せな気持ちになる気がする。それは最後まで不誠実だ。

 少し負い目を残すくらいが良い。満月は完全さゆえに人をおかしくさせる。

 そういう気持ちを抱えながら、実際は刺されることもなく、煮えきらない寂しさと一緒に生きている。完全に良いことではないからそれくらいで丁度いいのかもしれない。

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