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2024年のチェスプロブレム

今年も、2024年に公開された自作のうち気にいっているものをまとめておきます。

1. Die Schwalbe, 2024/4

H#3 b) d6->e6

a) 1.Kb6 Bxh4 2.Rc6 Rb1+ 3.Kc5 Bf2#
b) 1.Kd6 Rxa1 2.Bc6 Bg3+ 3.Kd5 Rd1#

3手ヘルプメイトです。役割交換×3と、黒の駒の位置交換×2とピン関連のストラテジーです。

2. Die Schwalbe, 2024/6

H#2 (3 sols.)
Equipollents Circe
h7: Zebra, e8: Giraffe

1.nSe5 nSc6 2.Qxh7 nGIa7[+nZd6]#
1.nZf4 nZd7 2.Qxe8 nSd2[+nGIc7]#
1.nGId4 nGIc8 2.Qxf3 nZe5[+nSc1]#

3種類のneutral pieceのサイクリックな役割交換。cookstopperが全くない形にできたのは一つの達成点です。

3. 22nd Romanian Tzuica, 1st HM, 2024/8

HS#3.5 (2 sols.)
Transmuted Kings

1...Bf5+ 2.Kb3 Rc4 3.Sd6 Be6 4.Se4+ Rxe4#
1...Rc6+ 2.Ke3 Be4 3.Se7 Re6 4.Sf5+ Bxf5#

キングが先に、あるラインのクリティカルスクエアを飛び越し、そのラインが一回クローズされてからオープンされるという、通常のIndianとは逆のことをやってみたかったものです。e6の同地点着手やナイトの経路が微妙に限定されるところはおまけのようなもの。できれば白駒の役割交換もあればよかったですが、それはまた別の機会に。

4. Gaudium, 2024/8

S#5

1.Bd6! z
1...axb4 2.Rb3+ d3 3.Qg4+ Ke3 4.Bc5+ Sd4 5.Rxb4 d2#
1...a4! 2.Rg3+ d3 3.Qe6+ Kd4 4.Rg4+ Kc3 5.Qxf5 d2#

ツークツワンクになる初手の後の黒の手に対応してバッテリーの開き方が変わるのが狙いです。1…axb4と1…a4の微妙な違いが手順の違いを生みます。

5. Bedrich Formanek MT, 5th Prize, 2024/12

H#3
b) h5->c7
d6,f5: Nightrider
b6,h3: Grasshopper

a)1.nNg7+ Kg4 2.nGf5 nGxb3+ 3.Kxe3 nNdxf5 #
b)1.nNe8+ Kc6 2.nGd6 nGf1+ 3.Kc4 nNfxd6 #

neutral pieceどうしの役割交換×2(Pinning/MateとCaptured/Guard)です。Grasshopperの使い方が少し弱いのと、2.nGf5が2.nGd6と違ってe3のunguardになっているなど、微妙に気になるところもありますが、全体的な統一感を評価いただきました。

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