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【ChatGPT】note執筆での活用方法と「コンテンツ」への影響について

はじめに

前回の記事「【逃げ上手の若君】魅力溢れるキャラクターと現代的な価値観について」は、一部『ChatGPT』をはじめとする生成AIを活用しながら執筆した。

今回の記事では、『ChatGPT』そのものの概要やnote執筆での具体的な活用方法を紹介しつつ、現時点で自分が感じた生成AIの利点や限界について触れる。

また、その内容を踏まえ、『ChatGPT』のような生成AIが「コンテンツ制作」に対してどのような影響を与えていくのか考察していく。

『ChatGPT』の概要

基本情報

OpenAI公式サイト

『ChatGPT』は、『OpenAI』によって開発された生成AIの一種であり、自然言語処理を中心に、高度な文章生成能力を持つ大規模言語モデルである。

初期バージョンは2020年にリリースされ、その後も継続的な改良が施されており、現在のモデルは膨大なデータセットを学習することで、より人間に近い自然な対話やテキスト生成が可能となっている。

特に、ユーザーが提示した質問や指示に対して即応できることが注目され、さまざまなタスクを効率化するためのツールとして、多くの業界で利用が広がった。

『ChatGPT』の特徴としては、その多用途性が挙げられる。単なる会話型アシスタントに留まらず、執筆支援、要約作成、コード生成、さらには複雑なデータ解析まで対応できる。

コンテンツ制作においては、ライターやクリエイターが短時間で多くのアイデアを生み出し、その骨格を構築するための補助ツールとして、重宝されている。

現時点での最新版『ChatGPT-4o』は、モデルの強化に伴い、より詳細な分析や高度な推論が求められる分野にも適用できるようになった。

このように、AIと人間の協働による新たなコンテンツ制作のプロセスは既に確立されつつあると言える。

記事作成での活用方法

記事作成の文脈における『ChatGPT』を活用には、大きく分けて2種類存在するように思う。

1つ目は、「主張の深掘り」だ。『ChatGPT』をディスカッションツールとして使用することで、自分自身の考えやアイデアを深掘りすることができる。

具体的には、現時点での自分の主張を展開し、『ChatGPT』に投げかけることで、自分が見落としているポイントや別の視点からの解釈を引き出すのだ。

例えば上記では、『逃げ上手の若君』における足利尊氏のキャラクター設定に関する考察を投げかけている。

このまま対話を続けることで、彼の「何を顧みることもない無自覚な身勝手さ」が現代人にとってある種の憧れとなり、「カリスマ性」に繋がっているのではないかという仮説を立てることができた。

このような対話のプロセスは、複雑なテーマや多角的な視点を求められる記事で非常に有効である。

AIとのやり取りを通じてアイデアが洗練され、結果的に読者にとっても読み応えのあるコンテンツに仕上がるのではないだろうか。

2つ目は、「記事の素案作成」だ。1つ目のプロセスで見つかった「主張の種」をそのまま入力するだけで初稿を作成することができる。

現在の生成AIは与えられた情報を整理し、「そこそこの品質」の文章を生成するというタスクは極めて得意であるため、初稿作成のスピードが格段に上がった。

例えば上記では、『逃げ上手の若君』における「特徴的なヒーロー像」に関する初稿を作成してもらっている。

しかし、あくまでこれは初稿にしかならず、この辺りに現時点での生成AIの限界を感じるのも事実だ。

内容そのものには大きな矛盾や不自然な部分は存在しないが、ある程度校正したものの方がどうしても完成度は高くなる。

このように、コンテンツ制作を1から100まで任せるのはもう少し時間がかかりそうだが、所要時間を5割〜7割程度削減するのは極めて簡単だというのが個人的な所感である。

『生成AI』のコンテンツ制作への影響

クリエイター神話の崩壊

生成AIが普及することで、コンテンツ制作における「クリエイター神話」は緩やかに崩壊していく。

これまでクリエイターは、自身の作品を通じて高い地位と影響力を持ち、「作品の創始者」としてのステータスを確立していた。

しかし、AIが膨大な量のコンテンツを瞬時に生成できるようになると、クリエイターが持つ「唯一無二の創造者」という位置づけは相対的に弱まっていく。

コンテンツの供給が過剰となると、個々のクリエイターの独自性や権威は薄れ、量産されたコンテンツに埋もれてしまう。

また、AIにより誰でも簡単にコンテンツを制作できる環境が整うことで、クリエイターのスキルや技術がコンテンツ制作の大きな差別化要素であるという前提は消失する可能性が高い。

しかし、これはクリエイターにとって必ずしもネガティブな変化であるとは言い切れない。

AIを活用することで、創作のプロセス自体が効率化され、本質的なアイデアや表現に集中できるようになるという新たな可能性が広がっているからである。

コンテンツの価値に関する先導者の台頭

生成AIによって大量のコンテンツが生み出されるようになると、ユーザーは自分自身でその価値を判断することが難しくなる。

そもそも、私を含む多くの一般人はコンテンツの良し悪しを正確に判断することが得意ではない。漠然とした「好き嫌い」は持っていたとしても、「これは価値がある」と自分を納得させる能力は持ち得ないのである。

このような背景から、コンテンツの価値を判断し、その基準を作り出す「先導者」の役割は、ますます重要になってくる。

先導者とは、単にコンテンツを評価するだけでなく、価値基準そのものを定義する存在だ。先導者はそのコンテンツがなぜ優れているのか、どうして価値があるのかを他者に示し、納得させる役割を担う。

現代のインフルエンサーは、自らコンテンツを生み出すクリエイターとしての側面が強いため、少し毛色が異なるだろう。

そして、この「先導者」という役割は、今後クリエイターやインフルエンサーよりも価値を持つ存在へ成長する可能性が高い。

彼らが定義する価値基準が、今後のコンテンツ市場における新たな「流行」を形作っていくことになる。

コンテンツのポルノ化

生成AIによってコンテンツが大量かつ高速に生産される時代では、「コンテンツのポルノ化」が進む。これは、瞬時に消費できるよう最適化された短尺のコンテンツが増え、即座に満足感を得られる一方で、長期的な価値が失われていくことを指す。

ただし、「ポルノ化」という言葉が持つネガティブなイメージとは異なり、この現象は必ずしも悪いことではない。むしろ、コンテンツが今この瞬間におけるユーザーのニーズや感情に対して、非常に高い適応力を持っていることを示している。

AIがユーザーの嗜好を分析し、その時々の流行や感覚に寄り添ったコンテンツを生成するため、ユーザーは非常に強い共感や満足感を得ることができるのだ。

しかし、それと引き換えに、瞬発的な快感を与えるコンテンツは、時が経つにつれてその影響力や価値を急速に失ってしまう可能性が高い。たとえば、今日流行しているコンテンツが、1年後には全く共感を呼ばないということだ。

これは、あくまでコンテンツがその瞬間のニーズに応えた結果であり、「コンテンツ自体の価値がない」というわけではない。

「コンテンツのポルノ化」は、時代やユーザーの感情に「ベストマッチ」したコンテンツを提供するという意味で、ユーザーのニーズに合った非常に効率的な現象であるとも言える。

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