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「インテグラル理論」と「魂理論」の結婚(その5):「魂」と「自己」との関係

■この記事の要約

〇魂はたくさんの下位の人格からなっている。
〇自分が多くの人格から作られていることに気づかないと、人間関係のとらえ方が薄っぺらとなり、自己愛的な傾向が強まる。
〇愛と喪失という人生の陰と陽を忌み嫌うと、人は自己愛的になる。一方、魂は、矛盾を包容し、矛盾のなかに潜む智恵を十分に評価できる大きさと深さを備えた人生のビジョンを要求する。
〇魂を養生するのは想像力である。想像力は、因習、単純きわまりないイデオロギー、自己防衛的な原理、恐怖に怯えたかたくなさといったものを打ち砕き、人生を豊かにしてくれる。だからこそ、人を挑戦的な気持にさせ、怯えさせもする。
〇魂は多面的で不合理で矛盾に満ちている。魂はもともと多神論的な構造をもっている。
〇魂へと通じる道は、否定によって開かれることもある。それには、自分がもっとも抵抗を覚えるものは何か、自分は何から身を守ろうとしているのか、自分にとって痛みや脅威をもたらすものは何かを探究しみればよい。

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